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私立水晶華学園
歩き始めの第一歩


コッ…コッ…コッ…

三人並列になり赤い絨毯の上を進む、並び順は左から雷、俺、霄となっている。雷も霄もさすがにこういう場所では俺にくっついてこない。
適度な位置を保ったまま赤絨毯の上を進む。


しーん…

(あれ、静かだな。)


俺達が入る前まで響いていた拍手やら、ワァーという歓声が俺達が視界に入った後ろの列から順番に俺達が進む度に止んでいく。

ちらっと横目で生徒達の方をうかがうと、じーっとこっちを見ている。

(…見てるというより、ここまでくると、凝視って感じだな)


しばらくこっちを見た生徒達は軽く目を見張って、全員見事に固まっている。
その様子に苦笑しつつも、俺の頭には大きなクエスチョンマークが浮かんだ。



長い絨毯の先にあるステージの上に誰かが立っているのがわかった。近づくにつれてその輪郭がみえてきた。黒髪、黒目。

(もしかして生徒会長か?)

眼鏡を掛けた涼しげな目をした黒髪の知的な感じの美形がステージ上にいる。しかし、他の生徒同様目を見開いている様子になんとも笑い誘われる。

フッ。
思わずその男をみながら笑うと、「!?」正に、我にかえるという表現がピッタリな反応をした。







「では、編入生達から自己紹介をしていただきましょう」


段を上り、ステージ上に立つと、男がさっきまでの動揺を感じさせない声で事務的にいった。

その言葉をうけて三人でステージの中央、マイクがあるところに立つ。

ザワザワ、さっきまで誰一人として言葉を発しなかった生徒達が再びざわめきだす。



「あ゛ー、視線がうぜぇー」
ピキッ。
俺は、雷の言葉に思わず固まってしまった。

「…キモい」

すると今度は霄も衝撃的な一言を呟いた。

(あ゛ー)

編入してそうそう二人共やらかしてくれる。と俺は少し頭が痛くなりかけた。

[before??][after!!]

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あきゅろす。
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