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私立水晶華学園



「挨拶するみたいだけど、どうする?」

「コイツにやらせようぜ」
「…ざけんな、お前がやれ…」

俺の言葉に対して、雷は霄を顎で指してそういった。霄だけにやらせるなんて駄目に決まってるだろう。と俺がいう前に霄が雷に抗議した。霄が不機嫌になるのは雷もわかるはずなのに、いつもどうして突っ掛かるかな。
本当仲がいいんだか悪いんだか…


「三人で一言ずつな」

『わかった』

言い争いを始めた二人を止めようとした提案がこうをそうしたのか、二人共あっさりと了承した。あまりにあっさりとした返事に俺が拍子抜けしていると、




《キャーーー!!!!!》
今まで静まり返っていた講堂の中から突然叫び声が聞こえた。それも、一人、二人ではない、大勢の声だ。男子校だよなここ?と思わずにはいられない程にその声は甲高い。
しかし、ここは曲がりなりにも男子校。よって、女子高生の場合はいわゆる黄色い声だが、ここで聞こえた声は例えるなら黄土色だろう。



「何が起こったんだ!?」

まったく訳がわからない俺とは対象的に雷と霄は『あー』といって納得している。
理解した様子の二人にどうしたのか問い掛けるも、かえってきたのは、生徒会の奴らがでたから。という訳のわからん答えだった。

俺が、だからなんだと聞き返そうとした時、俺達の前の講堂の門がギーっと音をたてて少しずつ開き出した。






目を一度固くつむり深呼吸、今度は目を開けて顎を軽く引く前を見据えて言葉を紡ぐ。






「さあ、行こう」

これがこの学園での第一歩だ。

[before??][after!!]

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あきゅろす。
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