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私立水晶華学園
誰?

キーンコーンカーンコーン

「やっと、終わったぁー!達哉!雫!メシ行こうぜ!」

四限目終了のチャイムと同時に晃暉は元気よく立ち上がった。

誘われたものの、雷と霄のこともあって躊躇する。

その旨を達哉に伝えると、
「心配すんなよ。きっとクラスで友達とでも行くだろ」と言って俺を促す。


確かに雷も霄も新しい環境で友達ができているだろうし、友情を邪魔するのは野暮ってものだな。

「雫!達哉!早くこーい!」
「だと、行こうか」

「そうだな」

晃暉の子供っぽい様子に達哉と笑い合う。そうして俺は二人について食堂に向かった。














7階食堂

「広いな」

やはり食堂の広さはとんでもない。寮の食堂の5倍はあるだろうか?

「そりゃ全校生徒が集まる場所だからな。なんでも“クラスの垣根を越えた交流”がコンセプトらしい」

「ならなんで寮もそうしないんだ?」

「まぁ、しいて言うならいつも“客見せパンダ”だとストレスが溜まるからだな。寮ぐらい休ませるためじゃないか?」

なるほど美形は大変と言うことか。

「そんな話しはいーから早く入ろうぜ!」

晃暉にせかされて俺達は食堂に足を踏み入れた。

「「「キャー!!!」」」

!?中に入った途端耳が痛くなるほどの叫び声が食堂に響いた。

反射的に耳を塞ぐ。


「いつもの俺達の比じゃないな」

「生徒会長並じゃねー?雫の容姿はSの中でも群を抜くしな!可愛い系からのアタックが凄いだろーな!実際直でみた時オレでも驚いたし!」

「俺も正直驚いた」

「?二人とも今なんか言ったか?」

耳を塞いでいたために二人の言葉がよく聞き取れなかった。

「なんでもねー、早く食おうぜ!」

晃暉に腕を引かれる。腹減ったっと連呼する晃暉に弟がもう一人できたみたいで笑みが浮かんだ。






操作方法は寮のものと変わらないため、パネルを操作する。

「雫!」

メニューを一通り眺めていると達哉が焦ったような声をだした。

気がつくとあれだけ騒がしかった食堂内が静まり返っていた。

達哉の声とほぼ同時に来たのは後ろから伸びてきた両腕。

[before??][after!!]

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あきゅろす。
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