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Please love me (中)


誰よりも愛してんだぜ?






―Please love me―






「言葉以外でミーを愛してくださーい・・・」




言葉以外?

言葉以外の愛仕方なんて知らない。

本当は愛仕方なんて何一つ知らないんだ。


それでもこいつを"愛したい"と思った。

それはちゃちな言葉でしか言い表せなかっただけ。



「言葉以外で」なんて言われて困惑したのが正直なところだ。


抱きしめるのか。

キスをするのか。

それともこいつを抱けばいいのか。


どれもが正しく、どれもが間違いな気がした。



「言葉以外、って何?言葉以外に何があんだよ?」


自分が否定された気がして言葉に棘が生まれた。


微かに漂う不穏な空気。



「何って・・・そんなの聞かないでくださいー・・・」


「何でだよ?わかりもしないのに人に言ったワケ?」


「それは・・・」



ああ、どうしてこうなってしまうんだろう。


こんなこと言いたい訳じゃないのに。

只、愛していたいだけなのに。



手を伸ばして小さな体を引き寄せた。



「じゃあ抱きしめるのが愛?キスするのが愛?どうすれば愛なんだよ」


「え? センパイ・・・?」



腕の中でフランが身を捩って逃れようとする。

それを無理矢理押さえつけてそのままベッドに倒れ込んだ。


「わっ・・・! せ、センパイ?」


「抱けばいいのかよ?どうすりゃ愛なんだよ」


んなの王子わかんないし・・・。



「知らないし・・・」


     (つづく)






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