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ステンドグラスの恋


愛ってなんだ?






―ステンドグラスの恋―






「愛、ってなんですかねー」


「あ?んなのオカマに聞けよ。そっちのが早いぜ」


「ですよねー」


ほんとはわかってるクセに、とは言わない。



「じゃあ愛されるってどういうことですかー?」


あなたは、んー・・・としばらく考えたあと


「王子にこんなに愛されてるのにわかんねーのかよ」


と言った。



「薄ら寒いこと言わないでくださーい、王子(仮)」


「(仮)とかつけんなアホガエル。ってか俺ってお前の王子じゃね?」


しししっ、と笑う。



「うっわ、キモ王子ですねー」


「てめーはキモガエルだろ」



ミーはカエルじゃありませーん、と言おうとしたところでギューっと後ろから抱き締められた。



「細っせーなーお前。ちゃんと食ってんのかよ」


「食べてますー、ってかどういうタイミングで抱きついて・・・」


「フラン」


低い声。耳元で囁くように呼ばれる。


心臓が跳ねる。


「突然なんですかー」


顔が熱くなる。

センパイの腕の力が強くなった気がした。



「愛ってこれのことだぜ?」


「・・・ですかねー」



もう一度フラン、と呼ばれ向かい合う形になる。


青い目がミーを見つめた。



「王子も結構愛されてんな」


「愛してやってるんですー」



生意気、とあなたは言ってまたミーを抱きしめた。


    (end)






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あきゅろす。
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