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真夏の夜の夢 *



みなさん、今☆日☆和!
貴方の、私の、いいえ綱吉くんの六道骸です。
くふふ、どうしてテンションがこんなに高いのかって?
それは綱吉くんと初おうちデートだからですよ!
ついこのまえ綱吉くんから告白されて、昨日おうちへのお誘いをうけちゃいましたよ。
おうちデートと言えばもうお約束の展開でしょう。
いけるとこまでいけばいいんですよ、僕!
それにしても蝉の声が煩いですねえ。


「骸!」


あっ、僕の愛しの綱吉きゅんが家の前で待っていてくれたみたいです。
こんな暑いのに…骸、感激しすぎて鼻から愛の雫が出てきてしまいましたよ!


「骸、だいじょうぶか?」


嗚呼、上目遣いの君にどっきんこ☆ですよ!


「大丈夫ですよ。少し暑さにのぼせてしまったようです。」


ほんとにだいじょうぶ、と心配そうに見つめてくる綱吉くんにいろいろたっちゃいそうですよ。
変なものじゃないですよ!心のフラグです、フラグ!


「そっか。じゃあ早く家のなか行こ。たぶん外よりは涼しいよ。」

「はい。では、お邪魔します。」


優しいです、優しすぎですよ、綱吉くん!
そんなだから山本武とか獄寺隼人とか雲雀恭弥とかその他大勢の悪い虫にくっつかれるんですよ。
…そんなこと、悪い虫のなかのひとりの僕が言えたことじゃないですけどね。


「いらっしゃい。」


そう言ってにこ、と微笑む彼にふたたびどっきんこ☆です。
もう、くふふくふふと顔が緩みそうですよ。
でもだめです。
いけめん=僕の方程式を崩さないように、ほら、ぽーかーふぇいすっ!

おや、ふと思ったんですけど、静かですね。
いや、静かすぎます。
綱吉くんのお母様どころかくそがき共の声もしませんね。
ま、まさか、『、今日誰も居ないんだ』っていうあれですか?
これで思う存分綱吉くんとにゃんにゃん(死語)できちゃったりですか!


「、あの、みなさんはお留守で?」

「ううん。みんないるよ。」

「それにしては静かすぎやしませんか。」

「うーん、みんな今しゃべれないんだよ。」

「は…?」

「あっ、骸、飲み物なにがいい?えと、麦茶とコーラとオレンジがあるけど。」

「では、麦茶をお願いします。」

「わかったー。じゃあ先に部屋に行ってて。」


しゃべれない…どういうことでしょうか。
まあ、僕は綱吉くんとらぶらぶ(死語)できればどうでもいいですけどね。


カチャ


「おや、」


ここに居ましたかこのお邪魔虫が。
空気を読みなさい、空気を!
えあーりーでぃんぐ、ぷりーず!
なんですか、無視ですか。
窓枠に座ってかっこつけても所詮は赤ん坊。僕の方がかっこいいに決まってます。
それにしても蝉が煩いですね。

「麦茶でよかったんだよね、」
「はい、ありがとうございます。」

「…」

「…」


沈黙。
何でしょう、この痛いほどの沈黙は。
綱吉くんはかぁいいですねはあはあ、じゃなくて!
何か、何か言わなくては。


「「、あのっ」」

「あっ、綱吉くんどうぞ」

「でも…」

「僕は大したことではないですから。」

「あの、えと、」


頬を赤らめて俯く綱吉くん。
これは…まさか、まさかのまさかですか!
とうとうお約束の(ryですか!


「あのね…」
「骸の首を俺に頂戴。」

「え?」


思考回路はショート寸前どころか発火してますよ。
厭に蝉の声が耳につきます。
首。
冗談、でしょうか。


「冗談じゃないぞ。」


聞いていたんですか、アルコバレーノ。


「ツナ、クローゼットの中を見せてやれ。」

「でも…」

「早くしろ、ダメツナが。」


話が全く見えません。


かちゃり


ああ、
さいきん見ないと思ったら

こんなところにいたんですね、雲雀恭弥。

クローゼットに高く積まれた金魚鉢。
そして首。
みんなしゃべれない、とはこのことだったんですね。


「、僕もこの中に入れ、ということですか。」

「そういうことだ。」

「綱吉くん、どうして、」

「…みんなを、守りたいんだ。傷つけたくないんだ。大好きだから、ずっといっしょに居たいんだ。」


あのハイテンションでお約束の展開とか言っていた僕が馬鹿みたいですね。
綱吉くんは、ずっと悩んでいたのに気付けなかった。
あそこには千種がいますね。


「いいですよ。」

「ほんとう?」

「ええ。でも、ひとつ聞いてもいいですか。綱吉くんの僕に対しての好きはファミリーとしてですか。」

「ううん。恋人としての好き。これからまいにち話しかけるよ。寂しくないようにずっと抱いてるよ。」

「くふ、それはうれしいですね。」

「えとっ、痛くないように麻酔するね。」


何時の間に出したのか僕の腕に注射器がぷすり。

嗚呼、蝉が煩い。


「骸、だいすきだよ。」

そうして僕の意識は途切れました。







(これは真夏の夜が見せた幻想なのかもしれません。)






ああああ!すいません。
いままでで最もぐだぐだ文です。
時間ができたら大幅に書き直すかもです。
こんなんですがここまで読んでくださってありがとうございました!



6/8





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