六道骸の受難
だらだらむくつな
「あっ、骸?いらっしゃいー。」
窓の縁から見た彼の部屋は、そう、腐海の森だった。
「いらっしゃいじゃないでしょう!なんですかこの汚さは!どんだけ掃除してないんですか!」
「んー…3ヶ月くらい?」
「掃除しなさい!」
「俺は三度の飯より掃除が嫌いだ。」
「意味わかりませんよ!」
だってーと言ってえへへ、と笑う彼を可愛いと思ってしまう僕は結構末期なのではないか、と思う。
しかしやはりこの部屋はいただけない。ゴキの一匹や二匹は棲んでいそうな気がする。
「手伝いますから掃除しますよ。ほら、立ってください。このままじゃあ何処に何があるかわからないでしょう。」
「えーわかるよー。向かって右からゲームコーナー、まんがコーナー、耳掻きコーナー。」
「絶対ちがいますよ。しかも耳掻き集めてるんですか。」
「うん。おもしろいじゃん。あと消しゴムも集めてるー。」
集めるのは小動物の習性なのか。
しかしゴミまであつめるのはやめて欲しい。
「俺、掃除のしかたわかんない。」
「学校でするでしょう」
「ほら、学校はさー、獄寺くんがねえ。」
あの駄犬が、と心のなかで悪態をついたら、声にでてるよ、と指摘されてしまった。
「しょうがないですね。今回だけですよ。」
はあ、と溜め息混じりにそう言うと彼はありがとーと嬉しそうにこたえた。
僕は彼に甘過ぎなのかもしれない。
一時間後、漸く片付いた部屋から出たゴミは町指定のゴミ袋3つ分にもなった。
「骸ありがとー。お礼においしいお茶をご馳走するよ!」
そう言って連れて来られたのは並盛一の高級マンションだった。
ぴーんぽーん
「あの、綱吉くん?ここは、あれですよね?」
「うん。雲雀さんのおうちだよー。」
「なんで僕がこんな所に…」
「だって雲雀さんが淹れる紅茶美味しいし。」
ガチャ
「ああ、綱吉とナッポーか。」
「雲雀さんこんにちはー。お茶をしばきに来ましたー。
「いらっしゃい。ちょっと散らかってるけど、気にしないで。」
「雲雀恭弥、これは…」
六道骸の受難
(そこに広がっていたのは)
(腐海の森でした)
とりあえずむくつな祭り1作めです。
しっかり者の骸とだめつな、だめ雲雀をかきたかっただけ!
ちなみに私の周りはいつも腐海の森です(笑)
6/2
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