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あの虹はもう、 *




正つなでうたぱろ



あの頃は自分を抑え生きていた。
人の目も見ず顔色ばかりうかがっていた。
教師、友達、親に対してだって。
いつまでも臆病で、自分に自信が無くて、こんな自分を必要としてくれる人などいなくて。
そんな自分が大嫌いだった。


彼との出逢いは14の時。
それ以来彼のことが頭から離れなくなった。
声をかける、そんな勇気などなくて、ずっと彼のことを陰で見てた。

(彼は僕とは正反対。
いつもみんなの中心で輝いていた。)


この光るナイフ、彼に突き立てたら紅茶より赤い、紅いもの、見られるのかな?
妄想を越えた事実は起こりえないなんて分かっている。
こんなのは妄想でしかない。
でも、でも、僕の手首から流れる、止め処なく溢れ出るお茶は熱い。
少しでも望みがあるのなら。
その望みにかけてみるのも悪くないかもね。


生まれてから初めてなんだ。
僕が必要とされるのなんてね。

あの彼が今は、こんな僕の足元に縋り付いて声を震わせ求めている。

「入江、さん、もっと」


カーテンを開ければ晴れ渡る空。
僕とおそろいだよ。
ここに虹をかけたら、
そうしたら、澄んだ心で君に話しかけられると思うんだ。

(綱吉くん、紅茶のおかわりは、)

でも、すぐに僕は必要とされなくなってしまう。
それは分かりきった事実。
彼は求めてはこない。



あの頃は自分を抑え生きていた。
でも、今では何でも出来るはずだから、


(もう見ているだけは嫌なんだ。)
(逃がさないよ、綱吉くん。)






エピクロスぱろです。
なんかほとんどそのまんまだ。すいません。

ランボのあの事件の時から綱吉のことが忘れられなくなり、ストーキング。
すごく好きなのに話しかけられない自分が嫌になりリスカとかしてみたら更に綱吉が欲しくなって、10年かけてやっと手に入れた。
みたいな感じにしたかったのですよー。

うたぱろはむずかしいですね!←結論



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