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ラーメンに癒されたい
事故と転機B

 振り返ると、おかんと眼鏡をかけた白衣の男性がいた。

「里也、それに大島さんも付いてきていただいてありがとうございます。こちらは、外科の河合先生。淳也を見ていただいた先生なんよ。」とおかんが隣の人物を紹介した。

 河合先生はおかんから俺らのことを聞いていたようで、優しく微笑みながら僕に話しかけた。

「君が、里也くんだね。君たちの事はお母さんからよく聞いているよ。淳也くんは、大丈夫。頭部とこめかみの近く、つまり目の近くが切れて、危険な状態だった。もう少しずれてたら、命の危険や失明する恐れもあったかもしれない。何針も縫うことにはなったけど、応急処置が良かったんだろうね。きちんと、止血していたから良かったんだよ。」と淳也の状態を話してくれた。

 俺は、目頭が熱くなりながら、先生に話した。
「河合先生、ありがとうございます。その応急処置をしてくれたんは、監督の大島さんなんです。俺だけじゃ何もできひんかったと思うし…」
 
 すると、おかんが涙を流しながら大島さんの手を握り、「大島さんは、淳也の命の恩人です。ありがとうございました。」と頭を下げた。

 大島さんは困惑した顔で、
「俺が出来ることをしたまでですし、淳也に怪我をさせてしまったのは俺の監督不行届のせいもあったと思いますから」
と謙虚に答えていた。

 おかんは、その答えに首を振って答えた。
「スポーツに事故は、つき物です。緊急事態に冷静に的確な処置をすることがどれだけ大変か…。本当にありがとうございました」
 そう言いながら、何度も頭を下げていた。



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あきゅろす。
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