湘北 変わるもの・変わらないもの1 「花道ー!」 「ん?わっ!」 花道のことを呼んでいた女子は花道に抱きついていた。 俺たちはその様子を見てあ然としていた。 あの花道に抱きつく女子なんていないと思ってたからな…。 「久しぶり♪花道。」 「ま、まさかお前…。」 花道はその子のことを知っているらしい。 「背高くなったねー。」 「当たり前だ。」 「花道誰だよ。その子。」 俺は気になっていたことを聞いた。 「あ?洋平覚えてねーのか?」 花道に言われたが…。覚えてねー…。 頭の中ひっくり返しても該当する人物はいない。 「え?もしかして洋平?」 花道の言葉を聞いてその子は驚いたようだった。 待てよ…。この声は確か…。 「…あ。沙羅か!?」 思い出した…! たしかガキの時よく…。 「うん。分からなかった?」 分かるはずがねーよ。 昔は男言葉ばかり使って髪も短かった。 今は髪も少し長くて、仕草ひとつひとつがあの時とは違っていて、オンナらしかった。 高宮たちは何のことか分からず混乱していた。 「誰だよ。その子。」 これから面白いものが見れるな…。 「初めまして、桜木沙羅です。」 [次へ#] |