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その永遠に涙した
01
ジリリリリリリッ


今日もまた、俺こと紫藤陽咲の部屋ではけたたましく目覚ましが鳴っていた



目覚まし……
朝か


のそのそと布団から手を出し、鳴り響く目覚ましを止める


「眠い……。」


二度寝、しよう
眠いし
うん


俺は眠気に勝てず、二度寝の準備に入った


と、その時だった


バアアアアアンッ


近所迷惑ともいえる程の大きな音を出して開く部屋のドア

勿論、ドアが勝手に開く訳が無く、開けた奴が居るんだ

そいつは意気揚々と俺の部屋に入って来て、くるまっていた布団をはぎ取った



「ひーなたっ!朝だぞ!!」

「……やだ。」


コイツがドアを開けた犯人

毎朝毎朝欠かさず家に来る

理由はちゃんとある

俺を起こすのはついで


本命は―…‥



「学校遅れっぞー。ほーら。」


言いつつ俺を支えながら起こす


未だにぼーっとしている俺はフラフラして重心が定まらない


そんな俺をソイツは軽々と持ち上げ……いや、抱っこし始めた


しかも、俗に言う姫抱きで



「っ!?!?京兄!!降ろせ!!」

「だめだめ。ひなはすーぐ寝るんだから。リビングまで抱っこな。」

「寝ない!!自分で歩くから!!!」


バタバタと暴れてみるが、全く相手にはきいてないようで

かるーくあしらわれて終わりだ結局、姫抱きのまま二階から階段を降りリビングに着いた





 

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あきゅろす。
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