そしてまた、恋をする
16
俺達はあの後、慧先輩と瑛里の反対を押し切って部屋に戻った。
俺は今凜に謝り、自分の部屋に籠っている。
頭が……イタイ。
気分が悪い。
思い出したくも無い記憶が……蘇る。
頭の中では懸命に振り払おうとしているのに、その甲斐無くエンドレスで記憶が流れていく。
見たく無くて、ぎゅうっと目を瞑っても変わりはしない。
頭にあの頃の記憶が過る(よぎる)。
出てけ……
出てけよ!
思い出したくない……
思い出したくないんだ。
あの頃の、記憶なんて……。
俺はそのまま、記憶の渦へと墜ちていった。
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