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そしてまた、恋をする
12
「後でちゃんと話すから離れて、奏海(カナタ)、花奏(カナデ)。」

渋々といった感じで2人は離れてくれた

「で、どうだった。」

そういえばさっき生徒会がどうの、って言ってたっけ

「話しになんねーよ。」
「ほんとほんと。」
「ったく……。」

なんだかよく分らないけど大変そうな雰囲気だな…

「あのさ、俺達もう帰っていい?」
「嗚呼、悪かったな。…また後で話ししよう。」
「うん。じゃあね。行こう、皆。」

§

「それにしても、幸って風紀委員だったんだ。」

部屋を出る時初めてその事実を知った

勿論、幸は仕事があるから風紀委員室に残った

「祐馬…。」
「分ってるって…。」

何話してんだ?

「あの…さ、衣緒。実は…俺、生徒会なんだ。」
「ふーん。」
「ふーん…って、いっ嫌じゃないのか?」
「なんで?」
「なんでって…。」

"目立つし、なんか生徒会嫌ってそうだったから…。"
そう祐馬は続けた

まぁ目立つのは嫌だけど、祐馬と仲良くしたいから我慢だろ…そこは

それに、生徒会が嫌いなんじゃなくてアイツが嫌いなんだけどね

「別に。気にして無いよ。祐馬は友達じゃないの?」
「とっ友達に決ってんだろ!!」
「じゃあ心配しなくていいよ。な?」

祐馬の顔がだんだん赤くなっているのは気のせいだろうか

何処にもそんな要素ないと思うけど

「そっそういえば、なんで紫藤先輩とかと知り合いだったんだ?」
「うーん…偶然?」
「衣緒。」

分ってるって
ただ…あまり思い出したく無いっていうかね

「俺さ、昔此処通ってたんだ。その時の顔見知りがあの人達なんだ。ただそれだけ。副委員長は面識無かったけどね。」
「まじで!?あ〜だからか。なるほどー!」
「なるほど…?」
「生徒会の先輩がさ、"明日から可愛い猫が来るんだ"って言ってたんだよ。」

ああ…ものすっごく誰だか分るよ

つーか未だに猫呼ばわりって…

「生徒会とも面識あるんだ?」
「んーまぁ、一応。」
「それより腹減らねぇか?食堂行こーぜ!」
「それもそうだね。」

生徒会か…風紀より厄介だ

特にアイツがいるから


大丈夫

決めたんだ

もう二度と………

だから

大丈夫







 

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