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レンアイメイキュウ
君の誕生日の日に
―ヴーッヴーッ

携帯?誰だろ…

ディスプレイには『蒼叶』と表示されていた

!!
なん…で
よりによって今日…
あいつが許すはずないのに

「ピッ。……もしもし?」

『あ!紫空!久しぶり!』

「ひさしぶり。何か用?また柊羽が怒るよ?蒼。」

『大丈夫大丈夫!それより今日さー』

「蒼の誕生日だろ?誕生日おめでとう。」

『知ってたのか?紫空。ははっ!さんきゅーな!』

「うん、まあな。そろそろ切るぞ?柊羽にバレる。」

『待った!あのさ、今度遊びに行かねーか?』

「何言ってんの、蒼には柊羽が居るだろ?」

『いやさ、来月柊羽の誕生日だろ?プレゼント何がいいかなーって。紫空センスあるからさ!駄目か?』

「…空いてたらね。学生は忙しいから。」

『さんきゅっ。頑張れよ!学生!じゃぁまたなっ。』

「蒼も学生だろ?…またな。」

―ツーッツーッ

うまく……喋れた…かな

ははっ…自惚れんなよ、自分

蒼が2人で遊びに誘うわけないのに

はぁ……気分悪い

苛々する


「神凪君、大丈夫ですか?顔色悪いですけど…」

「平気です。あ、トイレ行ってきてもいいですか?」

「…そうですか。トイレなら突き当たりを右ですよ。」





「ゲホゲホッ…!ゴホッ…ゲホッ……ハァッハァッ……。あーぁ。」

また血だ

トイレについた途端激しく咳き込み、吐血した

ストレスは体に悪い…か

ははっ
脆い体
嫌になるよ…全く

どうせなら早く死にたいのに

君の心からすぐに俺という存在が消去されるくらいに

なのに俺の命はかたくなに生を離そうとはしない

何度自殺を試みたことか
その度に運良くなのか、運悪くなのか、人に見つかるんだ


ジャー キュッ

「ふぅっ……落着いたし、戻るかな。」

そういえば今日は昼の薬飲んでないや…

まずご飯も食べてないし

これも原因かな……




「あ、神凪君!何もありませんでしたか?少し遅かったので…」

「何かって…なんですか?」

「ナンパとかです。」

あぁ
そういう事

「平気です。何も無かったですよ。」

俺は笑って答えてみせた


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