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Second Love
05

「なな?ボーッとしてどうしたの?」

「あっ……な、何でもない。」

「そう。」


千颯は怒らせたらいけない

何とか……気を逸らさなきゃ


千颯は何か考えているのか、会話の後手を顎にあてうーんと唸っていた


「それよりもさ!何でいきなり帰国してきたんだ?」


何でといえば、さっき千颯は何故『アイツ』と言ったんだろう

千颯が言った奴が必ずしも斉だとは限らないけど……

俺達が付き合い始めたのは、千颯がイギリスに行った後だ

じゃあ何故……?


「親と約束してた留学の期間は終わったからね。高3からは日本の学校に行こうと思って。」


千颯はとびっきりの笑顔でそう言った


待って……
おかしい
何かがおかしいんだ

千颯は、何故俺の家を知っていた……?


ゾッとした

自分が今考えた予想に


背筋が凍り付く程の身震いを覚えた


「あの……さ、千颯?」

「ん?何?」

「なん、で……俺の家、知ってたの……?」


俺は一度も教えていないどころか、千颯と連絡すらとっていない

絶対に、有り得なかった


千颯は一度考えた後、あぁと呟いてにっこりと笑った


そして

「そんなの、ななにSPをつけていただけだよ。ななの事は何でも知りたいからね。」


狂ってる


あぁ


またあの苦しみがくるんだ



日常が、非日常へと変わる














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