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私立輝月学園
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「とまぁ…こんな感じ…なんだけど…。」

なっなんか顔上げ辛い…ι
しかもなんも喋らないしっ

「あっあの〜奏葵さん?」

俺は恐る恐るといった感じで顔を上げてみた

そこには、泣いている奏葵と輝麗の姿
要も悲しそうな顔をしてる

「なんて顔してんだょ…皆。皆が悲しくなる理由…無いだろ…?」

「…あるよ。」

最初に口を開いたのは輝麗だった

「理由なら…あるよ。同情とかじゃなくて、友達が…こんなに苦しんでるって知って…僕達も悲しいんだ。それに…雪が…すごく悲しそうな顔するから…っ。僕達も悲しいんだっ…。」

かな…しい、顔…?
俺が…?
確かに…辛い過去だったけど…千里以外に人前でそんな顔した事…無い

「雪…泣いてる。」

そう奏葵に言われ、手を頬に持っていくと、涙が確かに流れていた

自分でも気付かない内に

「奏葵だって…泣いてんじゃねーかっ。」

「雪の為の涙だ。」

そう言って、泣きながらニカッと笑った

だから俺も、泣きながら笑い返した

「ありがと…皆…俺、幸せものかも…。」

「当たり前だろっ、俺達と友達なんだからなっ!」

「そうだよ!」

「うん。」

皆泣きながら…そして笑いながら言っていた

「ん…ありがとうっ。」

ぽんぽんと頭を撫でられる感触

「千里…千里も…ありがと。」

「よかったな、雪。」

「ん…。」

まだ頭撫でてる…
いい加減子供扱いはやめれ

「そういえば…理事長と仲良さそうだけど…。」

少し遠慮しがちに輝麗が言ってきた

あぁ…言って無かったっけ

「従兄弟なんだ。」

「「えぇっ!?」」

相変わらず面白いリアクションだなー
要も要で顔だけ驚いてるし…

「まぁ、それは置いておいて。少し…紺の話ししていいかな…?」

まだ話しは終わっていない
紺の事…

「旭海の?そういや、休学するんだっけ…?」

悲しそうな顔してる
紺も大切な仲間の1人だもんね


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