[携帯モード] [URL送信]

私立輝月学園
4

只目の前には、大量の真っ赤な血を流しながら床に倒れている女の子がいた

そう、さっきの女の子が

「え…?な…な…に?どう…し…てっ…。」

「あーぁ、馬鹿だよねぇ。そいつ。」

声がした方を向くと、そこにはサバイバルナイフのような物を持った…大切な親友の姿があった

「え…な…に、それ…。あき…ら?」

「あぁ…これ?ナイフだよ。見れば分るでしょ?」

にこっと笑いながら恐ろしい事を言う親友

「あ…あきらが…やった…の?」

「そうだよ?だってそいつ、僕の雪に手を出そうとしたんだもん。雪と釣り合うわけ無いのにさ〜。」

そして、血のついたナイフをペロッと舌で舐めてみせた

その瞬間背中に悪寒が走った

これが…いつも笑い合っている親友とは信じられなかった

「どうして…。何も悪く無い…只、僕の事…す…好きっ…て…それだけで…。」

その言葉が…彩に火をつけた

「そう…。雪はそう思ってるの…。…じゃぁ、お仕置しなきゃだね。雪は僕のモノなんだから。」

「え…?」

お仕置…?

ナイフを持った親友は、一歩…また一歩と近付いてくる

俺は体が震えて動けなかった

そうして、目の前まできた

「雪は僕のなんだから、誰も瞳に映しては駄目。僕だけを見ていればいいんだよ?」

そう言いながら、妖艶に笑う

「僕の事…見ないなら、雪もいらない。死んじゃえばいいよ。」

「ぁ……あ……っ。」

また一歩近付き、俺に抱き付いてきた

「ぁ…あ…き……ら…?」

「でもね、殺しはしない。その綺麗な体と心に傷を付けてあげる。」

彩は、小4の発言とは思えない事ばかりを口にしていた

「ねぇ…どこがいいかな?印。一番綺麗に見える場所に付けてあげる。」

「な…に、言って…。」

「僕の物っていう印。でも、傷付いた雪もきっと綺麗だよ。」

言いながら、彩の手は俺の背中を撫でた

「し…るし…?」

「そう、印。やっぱり背中かな〜?ね、雪。」

「ゃ……離…してっ…。」

「だーめ。クスクス。きっと痛いだろうな〜。でもさ、その痛みで僕の事忘れられなくなるよね。だから……。」

彩は俺の体から離れた

俺はなんとか震える足を動かし、逃げようとした

背中を向けて…

ザシュッ

教室に広まる血の匂い

俺と…女の子の

俺は痛みと出血で意識が朦朧としていた

背中の痛みはさほど感じはしなかった

だって…親友がこんな事をしたっていう事実に、とても心が痛かったから

そして、意識が遠のく中聞こえた

ねぇ雪、君は僕のだよ…


忘れないで




[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!