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私立輝月学園
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なんとか間に合った?

俺は教室を出た後猛ダッシュで走った

そして、今はある廊下

そこにある、生徒会室に行ける唯一のエレベーターの前には…

「…慎先輩。」

「待ってたよ。さ、行こう。」

少し微笑んで言った

エレベーターの中
沈黙……
何か喋った方がいいのか?
いや、腹の中が見えないこいつとはあまり喋りたくないな

無言のままエレベーターは生徒会のある階についた

「どうぞ。」

いつ見ても、無駄にゴージャスだな…
たかが生徒会室だろーが

「座って待ってて。飲み物持ってくるから。コーヒーと紅茶どっちがいい?」

「コーヒーで。」

俺が答えると慎先輩は生徒会室の奥へと消えていった

今日は他には誰も居ないのか…

益々嫌なシチュエーション
こいつは勘がいいから、何か勘付いたか…あぁ…俺ってやっぱリンチされんのかな…(鈍感)

まぁ、なんにしろ負けねぇ!!


「お待たせ。砂糖とミルクは好きにいれて。」

「ありがとうございます。」

お盆にコーヒーの入ったマグを二つのせて、慎先輩は現われた

「で、何の用件ですか?授業があるので。」

「ねぇ、僕と2人なんだから眼鏡外して。敬語も無し。普通に喋ってよ。ね?」

話しがかみ合って無い…よな

「敬語は無しにする。でも、眼鏡は関係無いだろ。」

「外して。」

射るような鋭い瞳にじっと見つめられ、仕方なく外した

「うん、綺麗。雪はやっぱり可愛いね。」

「男に可愛いって違うと思うし、俺は可愛く無い。」

「そうかな?ん〜でも、綺麗で美人ていう言葉も合うよね。」

「俺の話し聞いてないだろ…。つか、用件何。」

「クスクス。ほんと性格違うよねぇ。ま、人の事言えないけど。僕も猫被りやめようかな。」

「…遠慮します。」

見たくない、とかじゃなくて、単にこいつの素を見るのは恐ろしい…

「そろそろ本題に入ろうかな。」

くる
何を聞いてくるか分らないけど、それなりの覚悟が必要だよな…

「まぁ、この前の事なんだけどね。何か腑に落ちなくて。あの電話の相手は情報屋の理央だよね?あんなに親しそうに、落ち着いて喋れるなんて、族の下っ端の奴じゃまず無理。てことは、雪は下っ端じゃないのかな?と思ってね。」

ちっ、こいつの前で電話したのが失敗だった

つかもうバラすか?
いっその事バラすか?

嫌々、自棄を起こすな自分

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