私立輝月学園
15
「キャーーーーーー!!!!」
「奏葵様だぁ!!」
「今日もカッコいいなぁっ!!」
「輝麗ちゃんもいるぜっ!?」
「めっちゃかわいぃー!!!」
「まぢ抱きてぇ!!!」
「要様もいる!!珍しいっ!」
「要様クールで素敵っ!!」
………なんだ、この違和感。
ここ男子校だよな。
『キャー』ってなんだ『キャー』て…
つーか、抱かれたいって人肌恋しいのか?(←鈍感)
「つーか、あいつ誰っ!!」
「釣合ってないって!!鏡見てこいよっ!」
「あんなオタクと一緒にいないでくださいー!!要様ー!!」
「3人が汚れるっ!!!」
あ?これはもしかしなくても、俺に向けられてんだよな?
ここが食堂じゃなくて、俺がこんな格好してなかったら、今ごろお前ら失神してるだろーよ。
よかったなぁ?命拾いして。
「雪ーここにしよーぜー!」
と言いながら、奏葵が手を振っていた。「あんましここ目立たないから、ここでいいよな?」
「どっちにしろ、僕達居るからあまり変わらないけどね。」
「まっ、そうだな。」
「というか、ここ男子校だよな?」
「今さらどうしたんだ?雪。全寮制男子校だぞ?ここ。」
「…もしかして、さっきの歓声?」
こくん、と俺は頷く。
「あぁ。まぁ、世間一般で言うホモが沢山いるわけだ。ここには。だいたい、9割がホモ・バイ、1割がノーマルってとこだな。」
は?ホモ?
ってあれか?いわゆる同性愛者ってやつか?
まぁ…別に恋愛は個人の自由だから、とやかく言わねぇけど。
つか、慎先輩ももしかしてホモ?だよな。もしかしなくても。
男の俺にキスしてきたし…
「雪はそういうのに偏見もつ方?」
輝麗が、こっちを向いて聞いてくる。
「いや、特には。恋愛は個人の自由だし。」
「そっか!そうだっ、雪。食堂での注文のし方教えてあげるよ!」
これこれ、と言って輝麗の目の前にはカラオケなどでよく目にする、検索キー機能がメインの画面付リモコン。
「最初にここにカードを通すんだ。で、メニュー画面から食べたいやつを選んで、注文ボタンを押すと出来上がり。何分かたったら、ウェイターが運んできてくれるよ。」
ウェイターって…
いや、まぁ最初にウェイターが目に入った時まさかとは思ってたけどな…
俺は、輝麗に教えてもらった通りに注文した。
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