私立輝月学園
13
なんだ?まさか、慎先輩みたいに眼鏡が伊達だってバレたんじゃねぇよな…
「雪の名字『月城』…だろ?だから、あの『月城家』と何か関係あんのかな〜と。悪い!!なんかこんな事聞いて…。」
あぁそんな事か。
こいつも、家柄で付き合い決める奴なのか。
「まぁ、一応。」
俺は素っ気無く答えてみせた。
たしかに『月城家』は金持ちの間では、その名前を知らない奴はいないくらい有名な名家だ。
でも、俺はそんな家柄だけで付き合ってくる奴等が大嫌いだ。
「………俺が月城と関わりあるって聞いて、奏葵は媚び売ってくるつもりだったのか?」
「なっ!ちげーよ!雪は雪だ。俺の友達!月城とか関係ねぇって!俺は家柄で付き合い決めるほど、バカじゃないって。って、変な事聞いてごめんな、雪。」
予想外…。
俺がなんであろうと、奏葵は友達でいてくれんのか…?久々に…友達作った…かも
「雪?どした?」
「!!いや、なんでもないよ。じゃ、荷物整理してくるね。」
やべっ、自分の世界にトリップしてたわ…俺。
俺は慌てて立ち上がり、自分の部屋に向かった。
―ガチャッ
………いや、もう驚かねぇよ。うん。
予想はしてた。
してたけども…
なんだこの部屋は!!
無駄に広い!!
しかもベッドがキングサイズって。ほんと金持ち…
俺も一応金持ちだけど、こんな広い部屋じゃなかったし。
俺は、広い部屋にちょこんと置かれた段ボールに手をのばし、中の物をクローゼットなどにしまいにかかった。
その数、一箱。
荷物多いの嫌いなんだよ、俺。
別に洋服がいくつかあればいいと思って、洋服しかいれてきてねぇし。
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