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私立輝月学園
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俺は今、寮の目の前にいる。
地図を貰ったから、迷わなかったのはいいんだけど…

「これはないだろ…」

目の前には、一流ホテル並の外装とデカさのある、『寮』。

外がこれじゃ、中も相当だな。

とか思いながら、中に入ってみると案の定、天井にはシャンデリア。ここはロビーなのか高級そうなソファとテーブルが、何組かあった。

ここはこういう学校だ…。
もう気にしねぇよ…。

俺はエレベーターを見つけて、俺が使う部屋のある3階へと向かった。

「えっと…306、306と。…あった。」

目の前には、『306 秋庭奏葵 月城雪』と書かれたプレート。

間違いないな。
同室のやつ、なんて読むんだ?アレ。

とか考えながらインターホンを押した。

―ピンポーン

「………はいはーい。ガチャッ。誰?」

「今日から同室になる、月城雪です。よろしくおねがいします。ニコッ」

雪は、猫被り口調で挨拶をした。
もちろん、笑顔も作り笑顔で。

「あー!担任から聞いてる聞いてる!入った入った!」

なんだか明るい奴。
いや、煩い奴?

「そのへんに座ってて。今コーヒーいれっから。ブラックで平気かー?」

「ありがとう。平気です。」

俺はリビングにあるソファに腰かけた。

つか、リビングって…。
ありえないだろ、この広さ。

「おまたせー!インスタントで悪いな。ほい。」

「ありがとう。」

俺に手渡した奴は、俺の向かいのソファに座った。

よく見ると、こいつカッコいいな。
長身だし。顔整ってるし。
オレンジの髪と目は地なのか?

いつのまにか、雪はじ〜っと見つめていた。

「そんな見つめんなって。髪と目、珍しいか?。」「あ、ごめん。ちょっと…ね。」

「いいって、いいって!ここじゃ髪染めたり、カラコンいれたりしてる奴多いから普通なんだよ、俺。ま、俺の髪は地毛だけどな!目はカラコンな。」

笑いながら、そいつは話してきた。

ここじゃ普通なのかよ!?
つか、お坊ちゃまじゃねぇのか?皆。
なんだかよくわかんねーよ…。

「あ、自己紹介してなかったな!俺は秋庭奏葵(アキバ カナタ)。ゆろしくな!」

「僕は月城雪。よろしく。」

「俺の事呼び捨てでいいから!俺も雪って呼ばせてもらうし。いいよな?」

「うん。」

「んじゃ、雪の部屋は左な。7:00になったら食堂行こうぜ!」

「分った。ありがと、奏葵。」

「いんや!でさ…雪、あの〜その〜…」

「どうかした?奏葵。」


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