Endurance Boyfriend 何時もの如く、俺はさっさと食事を終え、学校に行った。 …よく考えれば、俺は父さんの事、避けてるのかも知れないな…。 おはよう"の一言もない。 行ってきます"とも言わない。 コミュニケーションが足りていないのか? うん、まぁ、そうだとは薄々感じていた。 ま、いいさ。どうにでもなる。 俺の家から学校まで徒歩20分。 意外に近いもんだ。てゆうか、父さんに勝手に選ばれたんだけど…。 俺の意見は無視ですか、って言ってやりたかったよ。 …でも、言わなかったから今の俺があるって考えてもいいかもしれないな…。 『なーなせっ!』 『う゛ッ…!』 今、なーなせっ!って言って飛びついて来たのは、俺の彼氏兼親友の火渡狼河。 正直ウザい。 朝からベタベタしやがって…。俺は疲れてるんだっつーの。 『奈々瀬、元気ねぇなー。どうしたんだよ?』 そう、狼河には言って無い。俺と父さんの事を。 知ったら狼河、絶対父さんの所に行って、ブー垂れるに決まってる。 で、そのあと俺に怒りの矛先が向くんだよ。 身体で返せ、とかね? 『身体で返せ…か。』 『どうしたっ!?』 行き成り口走った事に訂正する気力もなく、勝手にして…と言っておいた。 だって、俺が説明しても、アイツには伝わらない。てゆうか、アイツが理解しようとしないんだ。 あぁ、もう…。父さん、俺、狼河って三角関係。父さんは狼河の事知らないし、狼河も父さんの事は知らない。 でも、それで喧嘩になったら俺のせいだし…。 むー…っ! 考えても仕方ないから、はぁ、と息をついてから、学校への道をまた歩いて行く。 [*like...?][love!#] [戻る] |