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star.04

「miho?誰それ。」

薄桜高校の制服を身に纏う多少ガタイ男、沖田が雑誌を持つ小柄の男、藤堂に言った。

「あぁ、あれだよ、最近、人気ドラマの主題歌歌ってる人。」


沖田はあぁー。あの子ね。
っと鼻を鳴らす。あんまり興味なさそう。藤堂はそんな沖田に知らなかったのか!?って付け足す。

一応2人とも芸能コースの人間だ。世間的に人気もあるほう。

「うん。…っで、その子がどうしたの?」

興味なくないのか?っと、思った藤堂は口を少しだけ開いた。

「今日のJ.Starに出るだしいんだよ。だから、拝見できるなあって話し。」

「成る程ね。」

沖田が今の話でどこに彼女を興味を持ったとかは知らないが取り敢えず、沖田が女に興味を持つ事自体珍しい事だ。

「薄桜にあんな子いたかぁ?」

急に首を傾げる藤堂。
沖田も不思議そうに藤堂が持っている雑誌に手をやる。

「眼鏡。この子いつも、眼鏡を掛けてるんじゃないかな?」

感の鋭い事だ。
沖田は変装用である、自分の黒縁の眼鏡を見る。

「結構印象の違う眼鏡を掛ける事に別人みたいになれるからね。」

藤堂もそれには納得したらしい。

「けどさぁ。芸能科にいんだからわざわざ変装しなくていいんじゃないか?」

っと藤堂はまた、首を傾げる。

「いや、この子ならあり得るよ。」

「何でだよ。」

沖田はある場所を指を指す。

「あ、成る程なぁ…。」

2人は同じ場所を見ながら頭を抱えた。
そう、ならばなぜ、芸能科に入るのか。
決して自分の情報を流れているわけでもないのに…。

「ばれないようにって言うのもあるだろうね?」

「そ、そうだな?!」

沖田と藤堂はその時は簡単に解釈して終わらせた。



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