star.03
「すまない、気を遣わせてしまって。」
男はハンバーグを口にするなり、申し訳なさそうに美穂に言う。
「別に何もしてないですし、気も使ってないですよ?」
そう言ってハンバーグを食べ進める。
食べるのはいいが、仕事があるため急いで食べている故に、沈黙が食べ終わるまで続く。
数十分すると男がナイフとホークを置く。
「ご馳走様。」
両手を合わせ丁寧に挨拶する。
礼儀正しい男だ。
まぁ、それがこの男の良いところでもある。
少し遅れて美穂もナイフとホークを置く。
「もう、いいのか?」
男は美穂に問う。美穂は静かに頷く。
レジに行き、財布からクレジットカードをだす。
会計が済むとカードを財布に戻しカバンにいれる。
はたからみたら、美穂はきっとただの金持ちに見えるのだろうか。
ただ、クレジットカードを使うお金持ち…っと。
「ありがとうございましたぁ〜!」
定員の声が店に響く。
店を出て再び車に乗り込む。
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