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こねた
緑の風[ラント兄弟]


アスベルとヒューバート(幼少期)






「ねぇ、兄さん…また行くの?」

背後からきこえた弱々しい声に振り向けば空色の髪をした弟が眉を下げながら話しかけてくる。目に入ったその姿は背を丸め、発した声の通りになんとも弱々しい。


「なんだよ、ヒューバートは行きたくないのか?」

「うぅ…いきたいけど……でも勝手に出てきたし、シェリアは?」

シェリアは、この兄弟である兄のアスベルと弟のヒューバートの幼馴染みの少女だ。アスベルと同い年で身体が弱く、少し走っただけでも発作を起こしてしまう。
そんな、シェリアでも二人にとっては大切な幼馴染みだ。シェリアが元気な時はよく一緒に遊んでいた。

「あいつは、今日は具合悪いらしいんだ、だから俺達であいつが喜ぶものをとってきてやろうぜ!!」

「なるほどね、兄さんの考えそうなことだよ」

「な、なんだよ!!俺は別にシェリアが早く元気なればってことだからな!!」

アスベルは、ほんのりと朱に染めた頬を弟に見られないように、ぷいっと顔をそらす。ヒューバートはそんな兄の仕種にくすくすと笑いながら、わかってるよ兄さんと宥めるように声をかけた。

「ほら、早くいこうぜ」

「でも、何をあげるの? 兄さん、シェリアの好きなものとかわかるの?」

「う、それは…その……」

言葉を濁した兄にヒューバートはやっぱりと溜め息をもらした。何も考えずに突っ走る、それは今に始まったことではない。ここにシェリアがいれば、しんっじられない!と叫んでいただろう。だが、今日はその口癖を言う幼馴染みはいない。
それに、そんな風に突っ走る兄を見守りつつ制御するのは弟である自分だとヒューバートは幼いながらも気付いていた。


「……じゃあ、花なんてどうかな?」

「…花?」

「うん、シェリアは、花好きだし喜ぶと思うよ」

「よし!!じゃあ、花をいっぱい摘んでいこうぜ!!!」

「うん、決まりだね」


そう言ってお互い笑顔で頷き合い、再び歩きだす二人の間をさわやかな風がまた流れていった。



――次は三人でこの風を浴びながら、この道を歩こう……





end...




初TOG文!!
まずは幼少期からじゃ!!!
ホントはアスシェリにするはずだった。
途中で力つきた←

次はアスシェリかきたい´`




110702

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