こねた
会いにいく
雨音が耳を擽る。
別に雨音が嫌いなわけじゃない。
ただ、雨が降るとなんだか心も雨が降ってるみたいに感じてしまう。
そういえば、小さい頃に雨は天使様の涙だとか信じて時期があった気がする。自分でいうのもなんだけど、私ってファンタジックなのかな。
とりあえず、雨の日は気分がどうも晴れない。
こんな日に友達を誘って何処か行くというのも、誘う友達に悪いに決まってる。だから必然的に雨の日は一人で過ごすという形になってしまう。
あぁ、誰からか電話でもかかってこないだろうか…。
出来れば、想いの人である彼が良いなと思ってしまう…
って、そんな都合良い事ある筈ないのに。
私は未だ雨がしとしと降り続く窓の外に視線を送り、今日何度目か分からない溜息をついた。
どれほどの時間が経っただろうか。雨音の響く部屋でうとうとしてしまっていたようで、気づいた頃には時計の長針は一周したらしく窓から小鳥が囀り、綺麗な青空を見せていた。
私の頬は自然と緩み、足は玄関へと向かう。玄関でお気に入りの靴を履き、雨上がりの空の下へと踏み出していた。
向かう先はただ一つ…
―大好きな、彼のもと…
――その彼が曲がり角から姿を現して、驚く顔を見せるまで、あと30秒…
会いにいく
(二人で空にかかる虹を見るまで、あと…)
お久しぶりに更新。といってもこねた。
このこねた、どのCPでもいけるように書いてみました。だから名前も出してません(^^)
実際、楓華もあのCPあのCPを思いながら書いたので♪
お好きなCPで読んで下さい(^o^)/
100814
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