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想い月
部屋




ガチャ




「……ん…」




扉が開く音に少々意識が浮上する



「…気がつきましたか?」



「…ん〜もぅちょい……」



「…我が儘なんて聞きません。」



ガバッ!




急に身体が寒くなってパチリと目を覚ます




「ちょっと〜寒いってー」



ブツブツ言いながら布団を奪った人物を見る




「……だ…誰ですか?」




あ〜らビックリ仰天!
自分の布団で寝てたと思ったら誰この美人。
なんか角生えてるよ?





「私はこの地獄で閻魔様の側近をしております青鬼の泉華と言います。調べて見たところあなたは死人ではないようですね…お名前は?」




え?え?え?
ちょっちょっと待って!
何言っちゃってんのこの人!?
てかまたコスプレかよッ!!




「えっと…鈴倉 綾です…」




色々ツッコミたいことだらけで何から話せばいいのかわからなくてとりあえず名前だけ名乗るテンパる俺に泉華さんはわかりやすく今までの経緯を話してくれた










「ふへぇ〜…じゃあ此処って地獄なんだ…」




泉華さんが言ってることには半信半疑だけど目を覚ましたらあんなとこに居たしあの男はなんとあの閻魔大王らしい…もっとゴツイおっさん想像してた。
てか俺閻魔大王とヤッたんだ…なんか複雑。
てかそんなことより俺帰れんのか?
まぁ無理に帰んなくても死にたかったから別にいいんだけど





うんうん唸ってたら泉華さんに声をかけられた



「あなたは死人ではないので地獄に居なくても生界には戻れるから安心していいですよ」



「あ〜いや別に帰んなくてもいいかな〜…俺死にたかったし」



「…そうですか…しかしあなたがどうやって此処へ来たかを知らなければどうにもできません。何か覚えていないですか?」



「んー確か誰かと会っててワイン飲んだら眠くなっちゃって起きたらあの森に居たんだ」




「誰か?その者は?」




「すいません…その人だけ思い出せないんです」



「そうですか…それではまた思い出したら教えてくださいね」




そう言い泉華さんは仕事があるからと部屋を出て行った






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