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第一分室 肆
恋と憧れと@
ユーリと旅に出て、エステルの世界は大きく広がった。
城の中という、閉ざされた世界でずっと暮らしてきたエステルにとって、初めて見る世界はあまりにも広くて。

目にするもの全てが真新しく、珍しい。
本を読むことで、知識だけはたくさんあったエステルだったが、本で得た知識で想像していたものと実際に見るものは全く違う。

海の蒼さに感動したり、何処までも広がる地平線に圧倒されたり。
帝都の結界の中にいては、見ることは叶わなかっただろう。

経験にしてもそうだった。
この旅に出てから、エステルは様々な経験を積んだ。

けれど―

ひとつだけ、本の中とは全く違う…理解しているようなつもりでいて、全く理解できていないものがあったのだ。

それは…



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あきゅろす。
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