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甘えて欲しくてB
「ごめんなさいヴェイグさん。
ちゃんと眠りますから…」
「あまり、無理をするな。
身体を壊しては元も子もない」
うつむくアニーの頭をそっと撫でると、ヴェイグは続ける。
「もっと、俺たちを頼ってくれていいんだ。
アニーには無理をして欲しくないし、甘えてほしいと思っている」
アニーにはずっと笑っていてほしいのだ。
彼女の笑顔を見ていると、不思議と心が和む。
戦いで疲れた心を、優しく癒してくれる…そんな気がするのだ。
珍しく饒舌なヴェイグに少し戸惑ったものの、アニーは控え目に頷く。
「…ありがとうございます、ヴェイグさん。
それでは…早速甘えてみてもいいですか?」
「何だ?」
少しだけためらった後、アニーは小さな声で告げる。
「早く眠らなきゃいけないのはわかってるんですけど…
もう少しだけ、こうしていてくれませんか?」
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