素敵小説の部屋
4
「シャボン娘ぇ〜、一体何しよるんじゃ!?」
何が何だか分からないモーゼスは、広場を出た後ノーマにこう尋ねる。
「この……鈍感モーすけ!あたしらがあの場にいたら、二人の邪魔でしょ!分かった?」
「あ……」
そう。ノーマとモーゼスが出ていった今、噴水広場にはセネルとクロエ、二人っきりなのである。
―――
「クロエ……、隣いいか?」
「あ………うん…。」
二人しかいない噴水広場にて、セネルはクロエに声を掛け、そして彼は、元ノーマが座っていた位置に腰を下ろした。
「……何しに来たんだ?」
クロエがセネルに尋ねる。
「……別に。モーゼスに無理矢理連れられて来たんだ。」
「シャンドルに…か。私もノーマに連れられて来た。」
「…クロエもか?」
二人は、偶然にも同じ理由で此処に連れて来られたという事を知った。
そうと知った二人の顔からは、笑みが溢れていた……
そして…
「クロエ、一緒に帰らないか?」
「クーリッジ……、そ、そうだな。」
二人は、ベンチから立ち上がり、広場を出た。
そして二人は、仲良く帰って行ったのである。
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