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素敵小説の部屋

…どれくらい時間が経ったのだろう。
日はわずかに傾き、長い間風にさらされていたせいか、少し体が冷えていた。

ふと、膝に自分のものでない温かさを感じた。
視線だけをずらして見てみると、そこにあったのはピンクの髪で。

(プレセア…?)

すぅすぅと規則正しい寝息が聞こえる。

(…!)

寝ぼけた頭ながらなんとか状況を把握し、自分の鼓動で起こしてしまうんじゃないかと心配になるほどに、心臓が大きく高鳴る。

「ち、ちょっとプレセア?///」

少し体を揺すってみたが、起きる気配はなくて。
穏やかに眠る彼女の顔は、いつもよりはるかに幼く見えて。
心がふわりと温かくなるのを感じ、微笑まずにはいられなかった。


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