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第三分室
雪降る日に@
雪が降る。
静かに、かすかな音を奏でながら。
空を見上げると、こんなに暗い曇天からなぜと思えるくらいに美しい純白がたくさん降りてくる。
あとからあとから、途絶えることなく。
ふわりと舞い降りて、さらりと消える。
儚い、短い命。
消えてしまっても、ひとつひとつの命は短くても。
たくさん降りてくれば降り積もっていく。
大地を純白に変えていく。
静かな時。
時の流れが止まってしまったかのような、静寂の時間。


「止まないみたいだね…」
窓から空を見上げた普賢は溜め息をついた。
雪は朝から止むことなく降り続いていて、いっこうに止む気配はない。
むしろ、強まっているように思える。
「まぁ、よいではないか。雪が降っているからこうしてここでのんびりできるのだしな」
後ろで太公望がのんびりと言った。
本当は師の元始天尊から部屋で瞑想するようにといいつかっているのだが、彼らは誰も見に来ないのをいいことにそろってさぼっていた。



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