第二分室
穏やかな午後にB
ほっとしたグウェンダルは、運ばれてきたお茶に手を伸ばしかけて慌てて止めてしまった。
「・・・・・・」
どうしたものかと苦悩するグウェンダルに、アニシナから声がかかった。
「何をしているのです、グウェン。
このお茶には何もはいっていませんよ」
「そ、そうなの・・・か?」
信じていないわけではないが、なんとなく怖い気がするのは何故だろうか?
「もし新薬の『もにたあ』をお願いするのなら、わたくしはそんなだまし討ちのような真似はいたしませんよ」
苦笑混じりにアニシナにそう言われたグウェンダルは妙に納得した。
今までもし、アニシナがだまし討ちのようなことをしていたら、きっとこうして今まで無事でいられたはすがないのだ。
「では、いただこう」
血盟城の執務室や実験室ではなく、アニシナの部屋で。
今日だけは、こんな時だけは、執務のことも実験のことも忘れて、お互いのことだけを考えていよう。
そんな静かで穏やかな優しい午後もたまには悪くはない。
グウェンダルもアニシナも、2人ともそう思ったのだった。
終
15151HIT、雨雀さまへ捧げます。
グウェンアニシナでした。
再びのリクエスト、本当にありがとうございます。
そして・・・遅くなりまして申し訳ありません(泣)
それでは、今回もリクエストありがとうございました!
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