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第二分室
退行のすすめ?E
「…アニシナ、それを飲む気なのか?」
「飲みますよ。飲まなければもとに戻れないではありませんか」
さも当然といった顔をしているアニシナに、グウェンダルは肩を落とす。
グウェンダルにとっては恐ろしい代物でも、アニシナにとってはこのくらいは大したことがないのかもしれない。
「確かに、今回は急いで作りましたから、飲みやすさについてはまだ改良の余地がありますね」
飲みにくそうだということは自分でも認めているのか、そんなことを付け加えると、フラスコか薬ビンへと中身を移し替えた。
「では、飲みますよ」
薬ビンを手にすると、ためらうことなく一気に飲み干した。
やはり飲みやすさの改良は必要だと実感しながら、薬ビンの中身を空にしたアニシナは息をつくとそのまま背もたれに寄り掛かる。
背もたれになっていたグウェンダルは心配そうにアニシナを見た。

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