[携帯モード] [URL送信]

第二分室
退行のすすめ?C
「…グウェン、ここにお座りなさい」
「?わかった」
示されるがままに、グウェンダルはアニシナの椅子に座る。
「さて…はじめましょうか」
「あ、アニシナ!?」
現在、グウェンダルの膝の上にはちょこんとアニシナが座っている。
突然のことに驚いたグウェンダルは、思わず立ち上がりかけた。
しかし、アニシナがいるため思い止まる。
「…何をしているのだ?」動揺するグウェンダルをよそに、アニシナはいつもの調子で台の上にあるビンに手を伸ばしている。
「何って…見て分からないのですか?」
「…薬の調合」
「わかっているではありませんか」
わかっているのなら邪魔をしないでください。
と、いわんばかりに淡々と作業を続けるアニシナに、グウェンダルはもうそれ以上何もいうことができなかった。

[前へ][次へ]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!