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第二分室
精一杯のありがとうA
「あのね、ユーリが言ってたの。
ユーリの国では、『母の日』っていう日があるんだって。
その日はお母さんに感謝して、カーネーションをあげるんだよ!」
ユーリからの聞きかじりなので、グレタの知識には偏りがある。

「そうか…」
「うん。だから、ヴォルフ、いつもありがとう!」
ありがとう。
笑顔と共に贈られた、感謝の言葉。
花も嬉しかったが、それよりももっと嬉しい。

嬉しかったのだが、ヴォルフラムには気になったことがあった。
「…ちょっと待て。
グレタ、『母の日』と言ったな?」
「うん」
「…もしかして、ぼくが『母』なのか?」
ヴォルフラムとしては、どちらかと言うとユーリの方が母のような気がするのだが。
グレタにとっては、違ったのだろうか?

「ううん。違うよ。ユーリにもあげたもん」
「ユーリにもか?」
「うん。だって…
ユーリとヴォルフは、グレタのお父さんでお母さんだもん!」



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