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第二分室
豆と牛乳C
「なぁに、それ?」
「…カルシウムの粉、だよ」
「カルシウムの粉?」
「そう。これなら、だいたい20gくらいでちょうど牛乳ビン一本分のカルシウムが摂れるんだ」
「すごい!そのくらいなら、料理にまぜるのも簡単だし。すごくよさそうね」
目を輝かせて粉に見入っているウインリィをよそに、エドワードは疑問を抱く。
「なぁ、アル。なんでそんな色をしてるんだ?
カルシウムっていったら、白いはずだろう?」
一瞬、ぎくりとしたのだが、平静を装いつつ、答えた。
「え?えーと、兄さんの体のためにビタミンを強化してみたんだ」
ビタミンには淡い黄色をしているものもある。
「なるほど、ビタミンか」
内心、冷や汗をかきながらだったが、どうやら納得してもらえたらしい。
ほっとしたアルフォンスはこっそり溜め息をつく。
そんな兄弟の様子に気付くことなく、ウインリィはかっそく何に使おうか、考えて始めていた。



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あきゅろす。
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