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第二分室
退行のすすめ?A
「…わたくしの調合した薬は完璧だったのです。ですが…」
どうやら今回は、子供になる薬の実験を行なっていたらしい。
完璧だったということは、彼女自身が身をもって証明していた。
状況から察するに、どうやら実験中に誤ってそれを飲んでしまったらしい。
アニシナにしては、本当に珍しいことなのだが。
「解毒薬を作ります。グウェン、手伝いなさい」
「…そうは言ってもな…私は薬のことなどわからないぞ」
「そんなことはわかっています。誰もあなたに調合の手伝いをしろとは言っていませんよ。
あなたに手伝ってもらいたいのは…」
そこまで言うと、アニシナは悔しそうに唇をかむ。
「…手の届かないところにある材料を取ってもらいたいのです…」
なるほどと、グウェンダルは苦笑する。      確かに、今のアニシナでは研究室の棚の上までは手が届かないに違いない。

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