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妖怪パロ あやかしあやし
鈴彦姫&獺の漢字読み講座
藤内「ここでは、あやかしあやしで出てきた祝詞の読み方と意味を伝えて行くコーナーです」
久作「先輩たちが使っている技の時につむぐ、祝詞。これは本編では振り仮名を振っていませんので、ここで紹介していきますね」
藤内「案内役は僕、妖怪内随一の長さを誇る神祝詞を使う鈴彦姫、浦風藤内と」
久作「言霊のことならお任せください!獺の能勢久作です!」
藤内「祝詞は読めなくても意味とか雰囲気で感じ取るからいらないって方は早急に引き返してください!お願いします」
久作「この先には鈴鐘が勝手に考えて意訳したものが掬ってます!逃げるなら今のうちです!」







藤内「じゃあまずは記念すべき一つ目。肆拾弐の 北斗降臨にての久々知先輩の技ですね。祝詞の読みはこちら」

我がみはかしに北斗の七星、風月に蒼の火影を弔へ
蒼辞 弔葬一閃

わがみはかしに ほくとのしちせい ふうげつに あおのほかげを とむらえ
そうじ ちょうそういっせん

久作「蒼というのは久々知先輩の力を現す、真言、ですね」
藤内「そう。自分の力を簡単に表す一字の事」
久作「みはかし、というのは昔の貴族が持っていた剣のことですね。なので、『私の剣には北斗七星が宿っている。あの風を纏う月に青色の弔いの火を』って感じの意味ですかね」
藤内「そうなるかな。これはあくまでも鈴鐘が勝手に作ったもので、意訳しまくっているから、コレが本当の意味だとは思わないでくださいね。あくまで参考の一つ、ということで」
久作「では次ですね。同じく肆拾弐 北斗降臨での竹谷先輩」

空白と海藍見え、万の翅と九十九の風を纏いて蒼にたゆたわん
盾蝶 浅葱駁

あしろと かあいまみえ、よろずのはねと つづらのかぜを まといて あおにたゆたわん
じゅんちょう あさぎまだら

久作「白んだ空と藍色の海が重なる地平線から起こる沢山の蝶と風が青き盾となり矛となり揺れ動く、って所ですね」
藤内「漢字が多いと意味が深くなるな。蝶、ってのが先輩の真言。まぁ蝶だし分かりやすいね。次は、数馬のだね」

寝待ちの天に思召す月黄泉命を楚の傷に呼び据ゑ呼び降ろし給うと恐み白す
安月 臥待

ねまちのてんに おぼしめす つくよみのみことを そのきずに よびすえ よびおろしたもうと かしこみもうす
やすづき ふしまち

藤内「これは僕も術作りに携わってるんだよね。数馬らしい祝詞だよね。夜もおそい天に現れ考えごとをなさっている月黄泉命にお願いを申し上げます。彼の傷をこの場に降りて診て、その力で癒してあげてください」
久作「月黄泉命というのは、有名な月の神ですね。その神に助力をこえるこれは、三反田先輩、もとい月兎にしかできない業ですね」
藤内「そうだね。さすがに真言が月だものね」


掛まくも畏き 伊邪那岐大神 筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に 禊祓へ給ひし時に成り座せる祓戸の大神等
諸々の禍事 罪 穢有らむをば 祓へ給ひ 清め給へと白す事を 聞食せと 恐み恐み白す

かけまくもかしこき いざなぎのおおかみつくしのひむかの たちばなのおどの あわぎはらに みそぎはらいたまいしときに あらわせる はらひとのおおかみたち
もろもろのまがこど つみけがれをば はらいたまい きよめたまえともうすことを きこえめせと かしこみかしこみもうす
久作「このくそ長いのは先輩のですね」
藤内「いや、これが僕の中で一番短いんだけど」
久作「本当ですか?」
藤内「マジです。でも意味は、罪も穢れもないようにこの場を清めて下さいねってことだからね?」
久作「それだけ?!」
藤内「神様の力を借りる時は順序ってものが必要なんだよ?色々と」
久作「面倒なんですね〜。次は、先輩方が朱厭の枝を掻ききった時のですね」


いさや頻伽の呂律何くれとも触ればいこそ美し
守華 鳳扇火

いさやびんがのりょりつ なんくれともふればい こそうつくし
しゅか ほうせんか

藤内「これは仙蔵先輩。華が真言にあたるね。『(私に触れられるか?)さぁねぇ、迦陵頻伽の歌は誰も触れられない孤独の歌だからこそ美しいのさ』」
久作「なんていうか…先輩らしいですね」
藤内「だよね。同じ読みをする鳳仙花の花言葉は私に触れないでらしいしね」
久作「花言葉?あ、先輩それはNGワードですよっ!時代考慮を!」
藤内「そういう能勢のNGワード、もね。ここは幕間だからそのへんは大人の都合だよ」


空蝉の我が身に宿り五百重成せ二上山に棲む我がいろせ
重唄 邑句秘詞

うつせみの わがみにやどり いおえなせ ふたがみやまに すむわがいろせ
かさねうた おおくひめことば
久作「これは、尾浜先輩ですね。今の世に生きる私の体に宿り幾重に折り重なれ、二上山に棲んでいる私の弟よ。って意味ですよね」
藤内「二上山に棲んでいるっていってるけど、二上山自身を弟っていってるようなもんだよね。唄が真言です」


月長く星藍に煌めき白夜陽光拐うて散りぬるを
寒蝶 瑠璃樺蜆

つきながく ほしあいにきらめき びゃくや ようこう さろうて ちりぬるを
かんちょう るりかばしじみ

藤内「これは竹谷先輩。2つ目だね〜。白揚羽もあるし、先輩出番多いんだよ」
久作「それこそ大人の…いや作者の都合だと思います」
藤内「…後で殴りにいこう。意味なんだけど、久作!」
久作「月は長く空に出て、星は夜の海に映されて煌めいている。その光は朝日の光すら拐って散っていくだろう。ですね」
藤内「竹谷先輩は蝶の癖に、イメージカラーが藍だから海とか空とか星とか…蝶に似合わないと思うんだけど」
久作「…あれですか?出番が多い先輩に対してのひがみですか」
藤内「そんな事じゃないんだけど。まぁいいや、第一回はここらへんで。お付き合いありがとうございました」
久作「次回はまた鈴鐘の気まぐれです。もしも、この詞の意味が知りたいという方は、拍手かメールでご連絡下さい!」
藤内「頑張ってご説明させて頂きます!」


それでは、閉幕!

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あきゅろす。
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