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何故って?それは…

「ラブレターを貰ったから・・・」


「ふぅ〜ん、確かに告白する時って人気の無い所が定番だもんね。・・・彼氏欲しいの?」

「彼氏?何で?」

「告白を受けにわざわざ出向いてるから」

「あぁ、彼氏が欲しいとか、そんなつもりは全く無いけど・・・シカトする訳にもいかないだろ?」

「何で?」

・・・それは僕のイメージの為、何て事は言えない。
僕が黙っていると近藤が続けた


「また今日みたいな事が無いとは言い切れないよ。天宮先輩が卒業して皆浮かれている・・・多分、去年までと違ってボディーガードの居なくなった莉央に手を出す人は増えると思う」

昨夜の兄と似たような事を言う

そうか・・・今まではずっと兄さんが僕の事を護ってくれていたのか。


「なぁ・・・」


「うん?」
僕は顔を上げて近藤を見た



「俺がお前のボディーガードになってやろうか?」



「え?」

予想しなかった近藤の発言に僕は口を開けた。
全く何を考えているのか理解できない。


「近藤が僕を護る?」

「そ」

「何で?」

「楽しそうだから」

「・・・・」

僕は少し考えた。

また今日みたいな事があるかもしれない。
兄さんが卒業した今、この学校で僕は非常に危険な立場である事に気づいた。

皆が僕を欲する、力ずくで手に入れようと行動する者もいるはずだ…

何故なら僕は美しいから!

しかし、そんな美しい僕に媚びる事を唯一しなかった人間が近藤一輝だ。

今の僕にとってはそんな存在が貴重で安心できるモノなのかもしれない。

ファンの男どもに護ってもらおうにも、彼等の場合、ゾンビ取りがゾンビになる可能性が高いのだ・・・つまり、安全とは言い切れない。


しかし近藤一輝は・・・・。

僕は今までの近藤一輝の行動や表情、言動や声色などを思い出していた。


結論…近藤一輝はノンケ!イコール安全!


しかも喧嘩が強く、見た目も悪くないから僕の側に置いても僕の周りの景観が著しく損なうわけでもない。

同じクラスで都合も良い。

まぁ、発言の数々にイライラさせられる事も有るだろうが、男どもに陵辱されるよりは何億倍も良い。



「本当に僕を護ってくれるの?」

「そのつもりだが?」


僕は近藤に手を差し出した


「近藤君が良いのなら是非、宜しく御願いします」

「まかせておけ」


近藤は僕の手を握り返した。





-こうして友達になるよりも先に近藤との護衛関係が始まった。



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あきゅろす。
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