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「近藤…」

「ん?」

「僕と…一つになりたい?」

僕の問いかけに近藤は困った顔をした。


「莉央の中に…入りたいと言ったら、嫌か?…俺みたいなムカつく下民が女神を汚すなんて許せない?」

「違う、そうじゃない…!僕の事じゃなくて、僕は近藤の気持ちが聞きたいんだ。近藤は…なんで僕とシたいの?」


僕が発情してるから?

ヤれる機会が有れば近藤は誰とでも出来るのだろうか?


僕は不安げに近藤を見た。


すると近藤は少し怒った顔をした。



「何で俺が莉央とSEXしたいかって?…何でそんな馬鹿な質問すんだよ」

「…?」

「好きな奴を目の前にして、一つになりたいと思わない方が変だろ」

「…え?…好き…?」
僕は耳を疑った。


「お前マジでムカつくよ。俺の気持ちをこれ以上焦がすな。俺の心を奪っておいて、お前のこんな淫らな姿を見せられて正常でいられる訳がないだろう」

「え?…、近藤が僕の事を…好き?」

「そうだよ、好きだ!莉央が欲しくてたまらない。ずっとお前を狙っていた」

近藤は何故か怒ったように僕に告白をする。
僕は近藤の言葉が信じられなかった。

「ずっと?…だって、近藤…僕の事を好きな素振りとか全然しなかったのに…そんな」

「この際だから全て言う。莉央に振り向いてもらいたくて、わざと気の無い素振りをしていた。本当は他の連中以上に莉央に惚れていた」


僕は近藤の告白に衝撃を受けた。


ずっと、僕の事が好きだった…?


「本当は、莉央に好きになってもらえるまで暴露しないつもりでいたけど、やっぱり気持ちを伝えてから一つになりたいと思った。…莉央の気持ちはどうか知らないけど、俺はお前が好き。そして、もう収まりがつかない。今さら拒否しても俺は莉央を抱く。莉央が嫌だと言っても我慢の限界だ」


僕が近藤を好きじゃないとしても、続けると言う事か?!

近藤は、やっぱり性格悪いと思う。
かなり自己中だ!


だが、腹が立つことに僕はこんなムカつく男を好きになってしまった。


そして近藤が僕の事を好きだと分かって、本当に嬉しくて、感激してしまった。


…でも、何だか悔しいから、近藤には好きと言う気持ちを伝えたくない。

僕もかなり性格が歪んでいる。

プライドが高く、性格が悪いのは今に始まった事じゃないが…こんな時でも素直になれない自分の性格がちょっと煩わしい。

僕は好きという気持ちを隠して、偉そうに微笑むと、近藤を見た。


「そうか、やはり近藤も美しい僕に惚れていたか」


本当は驚いていたけど、知っていた素振りをする。


「近藤が、どうしても僕と繋がりたいと言うなら…この身を委ねても良いぞ?」

本当は僕も近藤と一つになりたい。

僕は自分から近藤の顔に近寄り、唇と唇が触れ合うギリギリの所で止まる。


「ただし、優しく抱けよ?僕はとてもか弱いんだ、大切に扱え」

僕の言葉に近藤はニヤリと笑うと、僕をソファーに押し倒した。

「女王様も俺に惚れろよ」

近藤は願うように言った。



…もう惚れてるよ。


「莉央、好きだ」

僕もだよ。


…心の中では凄く喜んでいるくせに僕は無言で近藤を見た。


「興奮しすぎて、お前を壊してしまうかもしれない。優しく抱ける保障は無いけど出来るだけセーブする」

「ふざけるな。丁重にあつかえ!僕を誰だと思っている?」


僕は近藤に怒鳴った。

でも…、近藤になら、壊されても良いかな?
なんてね。


近藤は僕の怒鳴り声にクスクスと笑い、僕の体を愛撫し始めた。




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