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「喜ぶが良い!近藤、お前だけには家族にも見せた事の無い本当の僕を見せてやる。後悔するなよ?」

僕はニヤリと不気味な笑顔を近藤に見せた。

「後悔?…する訳ないじゃん、コッチの莉央の方が自然体で良い。俺の前では有りのままのお前でいろよ」


「え!?」

…僕は近藤の言葉に少なからず驚いた。




ありのままの僕。



何故だか解らないが近藤は誰よりも僕の本質を見抜いている。


もしかしたら本当に近藤は、ありのままの僕を知ったうえで仲良くしてくれるかもしれない…


「なぁ、近藤。いつから僕の正体に気付いていた?何故わかった?…僕は完璧だったはずだ」

「さぁ、いつからだろ?…何故わかったかは秘密。…学食一年分奢ってくれるなら教えてあげようか考えてやっても良いぞ?」

近藤はそう言って、ニッ!と笑った。

何故か僕も近藤につられてニヒルな笑みを浮かべてしまった。

「この僕に食事を奢らせる?寝言は死んでから言いたまえ!そんなふざけた発言をした者は近藤一輝、貴様が最初で最後だ。残念だが僕は人に貢がれても、貢ぐことはしないよ。近藤こそ、他の下民どもの様に僕にひれ伏してみてはどうだい?」

「下民ねぇ〜、面白い事言うじゃん!残念だが女王様の下につく気なんて俺には皆無だ。高みの見物ばかりしてないで、たまには下界に降りてみるもんだぜ?女神さま?」

「笑止!この気高い僕が人々を見下げて何が悪い」

「言ってろよカマ男。そのうち俺がお前を下界に引き摺り降ろしてやるよ」

「カッ!カマ男!?何だそれは?!」

「男らしくない、イコール、オカマっぽい。だからカマ男」

「ぼっ!僕を侮辱するなッ!!!」

「怒ってるのか?顔が赤いよ?」

「当然だ!僕は腸が煮えくり返りそうになるくらい憤りを感じているッ!!」

「ふ〜ん。怒った顔も可愛いな」

「……はっ!?今何て言った!?近藤が僕を可愛いと言った…?」

「うん、可愛いって言った。……冗談だけどネ☆」

「冗談かよッ!」

握り拳で人の顔面を殴りたいと思ったのは初めてだ。
神聖なこの僕をバカにするとは許せないッ!!

だが、ここで僕がキレては品格が疑われる。
我慢して、冷静に言葉で攻撃しようではないか!








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