☆★STAR★☆
ナイトメア?
「・・・アーミン」
俺がボソッと呟くと、彼は物凄いスピードで地面から財布を取り制服のポケットに仕舞い込んだ。
アーミンのオタク、略してアミオタなのかな?
その必死の行動から、彼は凄いアーミンの大ファンだという事がヒシヒシと伝わってきて俺は何だか嬉しくなり少しだけ“クスッ”と笑みを零した。
すると…
「あ゛ぁ゛?」
Why?頭上から不吉な声が聞こえたと思ったら勢い良くスパーンッ!と俺に何かが投げ付けられた。
「かっ!ッ!!ケ?髪の毛ッッッえ??!」
と、思ったら黒髪のカツラだった。
最悪の予感が脳裏を過ぎる。
だって今の声って…
嫌な汗が背中を一筋通り抜けた。
心臓がうるさい。
俺は恐る恐るゆっくりと顔を上げ、彼の顔と髪を見て全身がいっきに凍付いた。
サラサラと輝きを放つ金糸の様な髪。
薔薇の如く気品にあふれた紅のカラーコンタクト。
民衆とはかけ離れた美しい顔。
そしてシンプルだが肌を彩るピアス達。
「・・・・キング」
見上げれば、そこには額に青筋を立てた美しい鬼がいました。
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