[通常モード] [URL送信]

ダークネス・ゲーム
10
「涼太。」
「何だよ。」

 涼太は名を呼ばれ、振り返るとそこに微かに目じりを下げた勇真の姿があった。

「さっきのは言いすぎではないか?」
「あいつは気にしてねぇよ。」
「……。」

 涼太は微かに拗ねたような感じで言い、勇真はそれを訊いて苦笑する。

「赤の他人のはずなのに、お前は昌獅に似ているな。」
「……。」

 物凄く涼太は嫌そうな顔をして、勇真を睨む。

「そんなに嫌か?」
「嫌に決まってるさ。」
「……。」

 勇真は困ったような表情で微笑んだ。

「どの辺が嫌なんだ?」
「強いて言えば、嫁に尻を敷かれる所。」
「……。」

 勇真は思わず振り返り、昌獅と偶然目が合い、慌てて目を逸らした。

[*前へ][次へ#]

10/90ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!