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聖夜小話



「犬には肉、千種には帽子、クロームには眼帯と」

ぬいぐるみ、と骸ちゃんは先程買ったばかりの大きな包みを抱え直す。半透明の包装紙から覗くファンシーな物体は骸ちゃんには釣り合わない。いつからこんな保父のようになったのだろう。

「何の話?」
「クリスマスプレゼントですよ」
「あら、私にも何がくれるの?」
「勿論。何が良いですか?宝石?ブランド物の新作?好きなものを送りますよ」
「じゃあ」
「はい?」
「愛を頂戴」

ぽかん、と荷物を抱えた骸ちゃんは足を止める。ここまで間の抜けた顔も珍しい。

「物に込めて」

骸ちゃんの私に対しての愛なんて滓ほどもないかもしれないけれど。

(そうでもないかもしれません)

皮肉を込めて言ってやれば、骸ちゃんの口元が小さく動く。
言葉は喧騒に飲み込まれて届く前に消えた。




聖夜小話。骸さんとM.M。



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あきゅろす。
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