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管理人小説(更新速度はなるべく速めます)
−3rd Duel−憂「まだ続きます解説デュエル 登場!シンクロ召喚!?」



前回のあらすじ


引き続き、中野梓です。前回は唯先輩とデュエル(決闘)することになりました。

唯先輩のくれたデッキからアテナを召喚して唯先輩のモンスターを倒したのに、

さらに不気味なモンスターが出て来ました!しかも、攻撃力は...3000!?

確かに初心者の私にとって唯先輩は強敵です。

でも、唯先輩に負けるのは悔しいです!何とかやってやるです!


「では本編、始まります。」






―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――






「で、どうするのあずにゃん?フレイヤで攻撃するの?」


「えっと、憂どうすればいいの?」


「ここは攻撃を中断して、そうじゃないとフレイヤが倒されてアテナも危ないし。」


確かに、ここで無理に攻撃しても自分にダメージが来るだけだもんね。

アテナの攻撃力はフレイヤのお陰で3000になってるしフレイヤは他の天使族モンスターが

フィールドに居る限り攻撃されることはないみたい。


「わ、分かったよ。私はフレイヤの攻撃を中断してメインフェイズ2に入ります。」


「じゃあ、手札からこのカードをディスク側面にセットして『カードを一枚セット』って云ってね。」


バトルフェイズの終了と同時にメインフェイズ2に移行した私は憂の指示で枠が赤く染まっているカードを

さっきヴァルハラを使うために使用した隣にセットしました。


「私はカードを一枚セットして、ターンエンドです!」



唯 LP8000→6200 手札:5枚 
―――――――――――――――――――――――――――
        D33◇◇◇◇◇EX15  @:トラゴエディア
        B1□□@□□F0

ターン2→3

        F0□□TU□B0   T:アテナ U:勝利の導き手フレイヤ
        EX11◇◇Y◆◇D34   Y:神の居城−ヴァルハラ
―――――――――――――――――――――――――――
梓 LP8000 手札:3枚(伏せカード1枚)



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



おおっと、やっと回って来たのか。よっ!部長の田井中律が承るぜ〜。

前回はデュエルが始まった瞬間から、会話なしだったからな。

そんじゃ、始めるぞ〜。


「唯のやつは以外と甘く攻めてるなぁ〜。」


「ああ、序盤から全力で攻めるんじゃないかとヒヤヒヤしたよ。」


「そういえば私、唯ちゃんのデュエルって見たことないんだけど強いのかしら?」


「そういやムギは唯のデュエル見たことないんだっけか。」


「ええ、学校でもしてないわよね?」


「そうだな、私もこの間律と決闘してた唯を見ただけだしな。しかも途中からだったし。」


「そうなの?じゃあ、りっちゃんだけが唯ちゃんのデッキを知ってるのね。」


「そうなるな。どうだったんだ律?」


そう、確かに二人の言う通り私は唯とデュエルをした。

でも、あの時の唯は...


「私も分からん。」


『はぁ?(えっ?)』


「どうゆうことだ、律?」


澪がそう聞くのはもっともだ。私達のデュエルを見てたんだし。

そう、澪が見たときには私が...


「律が優勢で勝ってたじゃないか!」


確かにその通りだが、始めた当初は完全に私の戦略は後手に回っていた。

でも、突然唯が自分のモンスターを葬ったかと思ったら澪が入ってきたんだ。

そこからは、私の逆転勝利だった。そのことを二人に話した。


「そんなことが...」


「もしかして、私の所為なのか?」


「いや、どうも澪の所為じゃないみたいだ。」


あのデュエルの後、私は唯に問い詰めた。

何で途中から手を抜いたのかと。

その時の唯は辛そうに謝るだけで何も教えてくれなかった。

結局それ以降、唯とデュエルする機会がなかったんだよなぁ〜。


「多分、唯のやつは強いと思う。でも本気になれない何かがあるんだと思う。」


「本気になれない何か?」


「それって、一体。」


「さぁ、そこまでは分からないけどこのデュエルを見てたら分かるかもしれない。」


なぁ、唯。お前にいったい何があったんだよ。

ただでさえこんな世界に関わってるってのにまだ何かあるのかよ。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



さぁ、唯先輩はどう攻めて来るんでしょうか。

私の場には攻撃力3000のアテナと500のフレイヤが居るです。

同じ攻撃力のアテナには攻撃しないと思いますし。フレイヤにはそもそも攻撃出来ないはず。


「私のターン!ドロー!そして手札が増えたことでトラゴエディアの攻撃力と守備力がアップするよ!」


トラゴエディアATK・DEF3000→3600


「そんなっ!?」


これじゃあアテナがやられる!?


「私は手札から魔法カードおろかな埋葬を発動するよ。」


「おろかな埋葬?どういうカードなんですか?」


―――――――――――――――――――――――――――


おろかな埋葬
魔法
自分のデッキからモンスター1体を選択して墓地に送る。


―――――――――――――――――――――――――――

「おろかな埋葬は私のデッキからモンスターカード1枚を墓地に送ることが出来るんだよ!」


「自分のカードを墓地に!?」


そんなことしてどうするんだろう。

確かこのゲームの勝利条件は相手のLP(ライフポイント)と呼ばれるものを0にするか

デッキからカードが引けなくなると負けになるって憂が云ってたし。

他にも特殊な勝利条件もあるみたいだけど。

そんなことを思い出していると、唯先輩が行動に移りました。


「私はボルト・ヘッジホッグを墓地に送るよ。」


そういって唯先輩はカードを腕の側面にある場所にカードを入れました。


「そして私は、手札を1枚墓地に送ってクイック・シンクロンを特殊召喚!」


よし!


「梓ちゃん今だよ!」


「分かってる!リバースカードオープン!神の警告!」


「ッ?!」


―――――――――――――――――――――――――――


神の警告
罠・カウンター
2000ライフポイントを払って発動する。
モンスターを特殊召喚する効果を含む
効果モンスターの効果・魔法・罠カードの発動、
モンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚のどれか
1つを無効にし破壊する。


―――――――――――――――――――――――――――


「ライフポイントを2000支払うことでクイック・シンクロンの特殊召喚を無効にします!」


私がそう宣言するとカードから羽の生えた女の人が現れて

唯先輩のフィールドにいる玩具のガンマンみたいなモンスターを墓地に連れてっちゃいました。


「さあ、唯先輩の手札が減少してトラゴエディアの攻撃力が下がってますよ。」


さっきまで、威圧感が凄まじかった唯先輩のモンスターも今ではちっちゃくみえます。


トラゴエディアATK・DEF3600→1800


「今度こそ逆転ですね。」


「...それはどうかな?」


「えっ?」


「私はシンクロン・エクスプローラーを召喚!攻撃表示!」


―――――――――――――――――――――――――――


シンクロン・エクスプローラー
Lv2 地属性 機械族
ATK0 DEF700
効果:このカードが召喚に成功した時、
自分の墓地に存在する「シンクロン」
と名のついたモンスター1体を選択して
特殊召喚する事ができる。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。


―――――――――――――――――――――――――――


「このモンスターの召喚が成功した時、墓地に居る『シンクロン』と名のついたモンスターを効果を無効にして特殊召喚出来る!」


「えっ!?」


じゃあ私が使った警告は無駄にライフを削っただけ。


「蘇れ!クイック・シンクロン!」


―――――――――――――――――――――――――――


クイック・シンクロン
Lv5 風属性 機械族・チューナー
ATK700 DEF1400
効果:このカードは手札のモンスター1体を墓地へ送り、
手札から特殊召喚する事ができる。
このカードは「シンクロン」と名のついたチューナーを
シンクロ素材とするモンスターのシンクロ召喚にしか
使用できない。


―――――――――――――――――――――――――――


「そしてクイック・シンクロンのレベルを一つ下げて墓地からレベル・スティーラーを特殊召喚!攻撃表示!」


―――――――――――――――――――――――――――


レベル・スティーラー
Lv1 闇属性 昆虫族
ATK600 DEF0
効果:このカードが墓地に存在する場合、
自分フィールド上に表側表示で存在する
レベル5以上のモンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターのレベルを1つ下げ、
このカードを墓地から特殊召喚する。
このカードはアドバンス召喚以外のためには
リリースできない。


―――――――――――――――――――――――――――


「レベル・スティーラーは私の場に居るレベル5以上のモンスターからレベルを1つ下げることで召喚出来る。」


「一気に四体もモンスターが...」


でも、攻撃力ならこっちの方が上だし大丈夫!だよね?

そんな不安に駆られていたら嫌な予感が的中しました。


「さらにトラゴエディアの効果、自分の墓地に居るモンスター1体を選択してエンドフェイズまで選択したモンスターと同じレベルになるよ!」

「私はボルト・ヘッジホッグを選択して発動するよ!」

トラゴエディアLv10→Lv2

「これにより、トラゴエディアのレベルは2となる。」

「そしてここからがチューナーモンスターの見せ場だよ!」


「やっとチューナーについて分かるんですね!」


「梓ちゃん喜んでる場合じゃないよ、ピンチの可能性が高いんだからね。」


そ、そうだった!?でも、気になるものは気になるよ!

憂だって目の中に星が舞ってるのは分かってるんだからね!


「レベル2シンクロン・エクスプローラーと効果でレベル2となったトラゴエディアにレベルが4に下がったクイック・シンクロンをチューニング!」


唯先輩がそういうとフィールドに居た3体のモンスターがそれぞれ4つの星と4本の輪っかになりました。

輪っかはまるで星を捉えて導くように輝き出しました。


「『集いし闘志が、怒号の魔人を呼び覚ます!光差す道となれ!』シンクロ召喚!粉砕して!ジャンク・バーサーカー!」


「シンクロ召喚!?凄いモンスターが出て来たよ!ねぇ、憂!憂?」


「はっ!ご、ごめんね梓ちゃん見惚れちゃってたよ。」


光の中から唯先輩のフィールドにモンスターが現れました。

それはまるで、アニメや特撮によく出そうな合体ロボみたいでとても大きいです。

確か純が話してた勇者王みたいな感じだね。


「ジャンク・デストロイヤーの効果発動!このモンスターの召喚成功時、召喚のために使用したシンクロ素材の数だけ相手のフィールド上にあるカードを破壊することが出来る!」


「ちょ!ちょっと待って下さいよ唯先輩!」


「ん?どうしたのあずにゃん?」


そこで疑問が出た私は唯先輩に尋ねることにしました。

唯先輩は私が何に困っているのか分かってないみたいですけど。


「唯先輩、シンクロモンスターって何なんですか?憂も知らないって云てましたよ!」


そう、まだシンクロモンスターもチューナーについても聴いてないのです。


「あぁ〜そっかあ〜。そういえば説明するって云ってたねぇ〜。」


「おねえちゃん、私にも教えて欲しいな?」


「オッケー了解だよ〜!」


またデュエルは中断して、説明開始です。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「シンクロモンスターって、私達の世界にしかないのかしら?」


「そうなんじゃないか?ここはまだドミノ町みたいだし始めに私達の知ってる憂ちゃんの話通りなら此処は神のカードが消失した頃だと思う。」


「まぁ、GXって可能性も捨て切れないけどなぁ〜。」


まぁその可能性は低いけどな。GX世界なら私達は此処じゃなくてデュエルアカデミアに居ると思うし。

多分GXも終わってこれからってとこだと思うんだよ。憂ちゃんがヴァルハラのコンボを知ってるなら。

いや、憂ちゃんならこの程度の知識は持ってそうだけど、さっき確認した時にネオスを知ってるって云ってたしな。


「それで唯はジャンク・デストロイヤーか。初心者にいきなりアレを出すのはいいのか?」


澪の疑問も分かるけどアレならまだ普通だろ。シンクロモンスター3体1ターンなんてされた日には泣きたくなるぞ。

しかもあの時のカードは使ってないしな。唯のやつ。


因みにシンクロ召喚っていうのは簡単に説明するとだな。

チューナーモンスター+それ以外のモンスターを規定のレベルに合わせてリリースすることで特殊召喚する方法のことだ。

これにも例外はあるがな。例えば今唯の場に居るジャンク・デストロイヤーは『ジャンク・シンクロン』+それ以外のモンスターで召喚出来るんだ。


―――――――――――――――――――――――――――


ジャンク・デストロイヤー
Lv8 地属性 戦士族
ATK2600 DEF2500
シンクロ・「ジャンク・シンクロン」+チューナー以外のモンスター1体以上
効果:このカードがシンクロ召喚に成功した時、
このカードのシンクロ素材としたチューナー以外の
モンスターの数までフィールド上に存在するカードを
選択して破壊する事ができる。


ジャンク・シンクロン
Lv3 闇属性 戦士族・チューナー
ATK1300 DEF500
このカードが召喚に成功した時、
自分の墓地に存在するレベル2以下の
モンスター1体を表側守備表示で特殊召喚する事ができる。
この効果で特殊召喚した効果モンスターの効果は無効化される。


―――――――――――――――――――――――――――


まあ、此処はクイック・シンクロンの効果で『シンクロン』と名の付くモンスターの代わりに出来るんだよ。

シンクロン・エクスプローラーで引き上げてもこの効果は消えないから便利だよな〜ホント。

他のシンクロモンスターには対応しないって欠点もあるがな。

後は素材にするモンスターに属性の指定をしたりと色々あるけどそんなとこだな。


「りっちゃんさっきから何してるの?」


「あ〜、ちょっと幽霊が見えてな〜話してたんだよ。な!」


そういって誰も居ない空間に話し掛ける私。


「...おい律、冗談だよな。」


案の定澪が怖がりだした。計画通り!

これより私は澪を弄るのに集中するからデュエルの方を楽しんでくれ!


「冗談じゃないぞぉ〜。此処は異世界だからなぁ〜幽霊も居るんだぜぇ〜。」


「ミエナイキコエナイミエナイキコエナイ...」


「わぁっ!」


「うひゃあおぅ!...。」


「ムギ...ナイスアシスト!」


「うふふ、私一度澪ちゃんを驚かすのが夢だったの〜!」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



そんなこんなで視点は私に戻りましたけど律先輩達は何やってるんですか。

ムギ先輩まで一緒になって。澪先輩、強く生きて下さい。


「つまりシンクロ召喚のためにチューナーが居て、それによって現れるのがシンクロモンスターなんだね?」


「そうだよ〜。それじゃあ続けてもいいかなあずにゃん?」


「あ!はいお願いします、すいません中断させちゃって。」


「いいよいいよぉ〜、他ならぬあずにゃんの頼みだしね!」


なぁ!?何言ってるんですか唯先輩は!

...は、恥ずかしい。


「ジャンク・デストロイヤーの召喚に使用した素材は2体よってあずにゃんのフィールドにあるヴァルハラとアテナを破壊するよ!デストロイ・ナックル!」


「そんなっ!?」


「そしてこの瞬間、フィールド上に他の天使族モンスターが居ないからフレイヤにも攻撃が出来るよ!」


マズイ!ダメージを一気に受けちゃいます。


「まずはスティーラーでフレイヤを攻撃!」


レベル・スティーラーATK600 VS 勝利の導き手フレイヤATK500


「くっ!まだです!」


「続いてデストロイヤーであずにゃんにダイレクトアタック!」


背中に1つだけ星のある小さなてんとう虫がフレイヤに突っ込んできました。

フレイヤは手に持っているポンポンで防ごうと手を前に突き出しましたが、防ぎ切れずに破壊されました。

そして目の前で爆発して私は衝撃に押され、衝撃?えっ、これって3Dの上位版だと思ってたのに何で衝撃が起こるんですか!?

しかも次は巨大な拳が私に振り下ろされて、私はその場に倒されました。

だから、何で実体もない物が衝撃を与えるんですか?!


「私はこれでターンエンドだよ!」


唯先輩の宣言が終わると同時に起き上がり私は叫びました。


「唯先輩!何で映像なのに衝撃を感じるんですか!?まさかコレが闇のデュエルなんですか!?」


「梓ちゃんどうしたの?このくらいは普通だよ?」


「そうだよあずにゃん。アニメではこのくらい普通だったし闇のゲームはもっと凄いよ!」


コレが普通なの?!しかも闇のゲームの方が危ないの!?

ダメだ!私の中にある常識が音を立てて崩れていく。

しかも先輩達だけじゃなく、憂も向こう側だから信頼性が高すぎるよ〜。


そうやって私は項垂れるけど、同時に楽しいとも思えてきた。

次のターンに何とかしないと負けちゃいますしね。


「さぁ、来なよあずにゃん。」


「望むところです!」



唯 LP6200 手札:2枚
―――――――――――――――――――――――――――
        D31◇◇◇◇◇EX14  @:ジャンク・デストロイヤー A:レベルスティーラー
        B5□□@A□F0

ターン3→4

        F0□□□□□B4  
        EX11◇◇◇◇◇D34  
―――――――――――――――――――――――――――
梓 LP8000→3300 手札:3枚



「私のターンです!」


私は手札を確認して行動に移しました。


「私は手札から2枚目のヴァルハラを発動します!」


「まだ有ったんだ!」


今引いたんですけどね。


「そしてヴァルハラの効果で堕天使アスモディウスを攻撃表示で特殊召喚します!」


再び私の発動したヴァルハラによって紫色の羽を持ち、黒い鎧を纏った天使が現れました。

でもさっき召喚したアテナやフレイヤみたいに明るい印象はなくて、黒いオーラを纏っています。


―――――――――――――――――――――――――――


堕天使アスモディウス
Lv8 闇属性 天使族
ATK3000 DEF2500
効果:このカードはデッキまたは墓地からの特殊召喚はできない。
1ターンに1度、自分のデッキから
天使族モンスター1体を墓地へ送る事ができる。
自分フィールド上に存在するこのカードが
破壊され墓地へ送られた時、自分フィールド上に
「アスモトークン」(天使族・闇・星5・攻1800/守1300)1体と、
「ディウストークン」(天使族・闇・星3・攻/守1200)1体を特殊召喚する。
「アスモトークン」はカードの効果では破壊されない。
「ディウストークン」は戦闘では破壊されない。


―――――――――――――――――――――――――――


「堕天使アスモディウスは1ターンに一度私のデッキの天使族モンスターを墓地に送ることが出来ます!」

「私はこの効果によりブーテンを墓地に送ります!」


さっきデュエルを始める前にデッキを確認したらこのカードを見つけました。

チューナーモンスターが入ってるということは私のデッキでもシンクロ召喚が可能ってことだよね。

とりあえず次のターンにアテナが召喚出来れば逆転出来るです!


―――――――――――――――――――――――――――


ブーテン
Lv1 光属性 天使族・チューナー
ATK200 DEF300
効果:自分のメインフェイズ時に、
墓地のこのカードをゲームから除外し、
自分フィールド上のレベル4以下の
天使族・光属性モンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターはフィールド上に
表側表示で存在する限りチューナーとして扱う。


―――――――――――――――――――――――――――


「堕天使アスモディウスでジャンク・デストロイヤーを攻撃です!」


堕天使アスモディウスATK3000 VS ジャンク・デストロイヤーATK2600


私がアスモに指示を出すとアスモは手に光を宿らせてそれを弾丸のように撃ち込みました。

ジャンク・デストロイヤーは光の弾丸に打ち抜かれて爆発し、

その時の破片が唯先輩に飛来してライフポイントを削りました。

唯先輩は前に手を交差させて防ごうとしましたがその衝撃に押されて倒れ込んでしまいました。


「いった〜い!」


「だ、大丈夫ですか唯先輩!?」


「う〜ん平気だよ〜。続けてあずにゃん。」


「わ、分かりました。」


何だか慣れてきた私はダメなんじゃないかと思いますが、今は気にせず続けます。


「私はカードを2枚セットしてターンエンドです!」



唯 LP6200→5800 手札:2枚
―――――――――――――――――――――――――――
        D31◇◇◇◇◇EX14  A:レベルスティーラー
        B6□□□A□F0

ターン4→5

        F0□□T□□B5   T:堕天使アスモディウス
        EX11◇◆◆Y◇D32   Y:神の居城−ヴァルハラ
―――――――――――――――――――――――――――
梓 LP5300 手札:0枚(伏せカード2枚)



「よ〜し!私のターンだよ!」


唯先輩のフィールドにはレベル・スティーラーだけ手札も3枚ですし。

私のフィールドにはアスモディウスが居ますこれで唯先輩の攻撃は防げる!


「私はモンスターをセットして手札1枚をコストにライトニング・ボルテックスを発動するよ!」


「ライトニング・ボルテックス!?」


「相手フィールド上に表側表示で存在してるモンスターを全て破壊するよ!」


「梓ちゃん頑張って!まだ負けた訳じゃないよ!」


「憂。」


そうだ、確かにまだ負けじゃないしライフも残ってる。

でもあの伏せられたモンスター何も仕掛けてない筈がないよ。

唯先輩の顔で分かるあのセットモンスターは危険だけど私は...


『............』


「えっ?何、今のは。」


「梓ちゃん?何か分からないことでもあった?」


「えっ?憂は聞こえなかった?何かの鳴き声。」


「ううん、そんなの聞こえないよ?空耳じゃないかな?」


そんなことってあるの?今のは確かに...


『............』


やっぱり聞こえる!この声デュエルディスクから、というよりカードから?

デッキじゃないならエクストラかな。シンクロモンスター!

そうだ!ブーテンの効果は確かコレならいけるかもしれない。

賭けになるかもしれないけど、でもカードから聴こえる声がなんだか私を落ち着かせてくれた。

ってカードから声なんて感覚がマヒしてるのかな。

でも、勝ちたいんだ。唯先輩に!


「この瞬間アスモディウスの効果を発動します!」

「このモンスターが破壊されて墓地に送られた時、フィールドにアスモトークンとディウストークンを攻撃表示で特殊召喚します!」


―――――――――――――――――――――――――――


アスモトークン
Lv5 闇属性 天使族
ATK1800 DEF1300
効果:このカードはカードの効果では破壊されない。


ディウストークン
Lv3 闇属性 天使族
ATK1200 DEF1200
効果:このカードは戦闘では破壊されない。


―――――――――――――――――――――――――――


「次のターンで私の勝ちだよ!ターンエンド!」


「そうはさせないです!勝つのは私ですから!」



唯 LP5800 手札:0枚(伏せモンスター1体)
―――――――――――――――――――――――――――
        D31◇◇◇◇◇EX14  A:レベルスティーラー
        B8□□■A□F0

ターン4→5

        F0□□T□□B5   T:アスモトークン U:ディウストークン
        EX11◇◆◆Y◇D32   Y:神の居城−ヴァルハラ
―――――――――――――――――――――――――――
梓 LP5300 手札:0枚(伏せカード2枚)



そのためには、まず...


「私のターン、ドロー!メインフェイズ1に移ります。


「そしてリバースカードオープン!DNA移植手術!」



―――――――――――――――――――――――――――


DNA移植手術
罠・永続
発動時に1種類の属性を宣言する。
このカードがフィールド上に存在する限り、
フィールド上の全ての表側表示モンスターは
自分が宣言した属性になる。


―――――――――――――――――――――――――――


「このカードは発動時に1種類の属性を指定することでフィールドに居る全てのモンスターを指定した属性と同じに出来ます。」

「私が指定するのは『光』属性!よって、私のトークン達と唯先輩のレベル・スティーラーは光属性になります!」


そういった途端、フィールドに居るトークン達は白く染まって私の場に留まっています。

これで準備は整いました!


「行きますよ唯先輩!」

「私は墓地に居るブーテンをゲームから除外して効果を発動します!」


「ブーテンの効果って、まさか!?」


「そのまさかです!ブーテンを除外することで私のフィールドに居るレベル4以下の光属性・天使族モンスターをチューナーモンスターにすることが出来ます!」


「でも、あずにゃんの場には闇属性の...属性?!」


「そうです。このためのDNA移植手術ですよ!アレ?唯先輩気付いてたんじゃないんですか?」


「うっ!べ、別の使い道用に入れてたんだけどね。」


「おねえちゃん...」


「唯先輩...」


「そんな目で見ないでよ〜!」


「はぁ...じゃあ続けますね。レベル5アスモトークンにレベル3ディウストークンをチューニング!」

「『王者の鼓動、今ここに列を成す!天地鳴動の力をみるがいい!』シンクロ召喚!私の魂!レッド・デーモンズ・ドラゴン!攻撃表示で召喚です!」


―――――――――――――――――――――――――――


レッド・デーモンズ・ドラゴン
Lv8 闇属性 ドラゴン族
ATK3000 DEF2000
シンクロ・チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
効果:このカードが相手フィールド上に存在する
守備表示モンスターを攻撃した場合、ダメージ計算後
相手フィールド上に存在する守備表示モンスターを全て破壊する。
このカードが自分のエンドフェイズ時に表側表示で存在する場合、
このターン攻撃宣言をしていない自分フィールド上の
このカード以外のモンスターを全て破壊する。

―――――――――――――――――――――――――――


これが私を呼んでたカード...

紅い炎を周囲に撒き散らせるように巨大な竜が私の前に現れました。

その姿は形容するなら悪魔にみえます。敵に対してはその威圧感でどんな相手も殲滅してしまいそうです。

でも、確かに私を呼んでたのと同じ感じがする。

それに、今ならどんな相手にだって勝てそう!唯先輩にだって!


「あずにゃん?さっきの詠唱は知ってたの?」


「いえ、自然と口から出てました。」


「...そっか。」


それだけ訊くと唯先輩はレッド・デーモンズ・ドラゴンを愛おしそうに見つめていました。

その姿はまるで、何かを語りかけているような。


「これが梓ちゃんのシンクロモンスターなんだ。凄い力を感じるよ。」


「それじゃあ、行きますよ。レッド・デーモンズ・ドラゴンで唯先輩のセットモンスターを攻撃します!」

「薙ぎ払え!アブソリュート・パワーフォース!攻撃宣言時に2枚目のリバースカードもオープン!ストライク・ショットです!」


―――――――――――――――――――――――――――


ストライク・ショット

自分フィールド上に存在するモンスターの
攻撃宣言時に発動する事ができる。
そのモンスターの攻撃力は
エンドフェイズ時まで700ポイントアップする。
そのモンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、
その守備力を攻撃力が越えていれば、
その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。


―――――――――――――――――――――――――――


「この効果によりレッドデーモンズの攻撃力を700ポイントアップして、しかも守備表示モンスターを攻撃する時に攻撃力が上回った分だけ貫通ダメージを与えられます!」


レッド・デーモンズ・ドラゴンATK3000→3700


「セットモンスターはメタモルポットだよ!」


レッド・デーモンズ・ドラゴンATK3700 VS メタモルポットDEF600


「貫通ダメージにより3100です!」

「さらにレッドデーモンズは相手のフィールド上に居る守備表示モンスターとの戦闘した時ダメージ計算後に相手の守備表示モンスターを全て破壊します!」


「それより先にメタモルポットの効果だよ。互いのプレイヤーは今の手札を全て捨ててデッキから5枚ドローする。」


「あつぅ!」


私のレッド・デーモンズ・ドラゴンが放った拳が古い壺のようなモンスターに当たって破壊しました。

そしてその拳に纏っていた炎が周囲に居たレベル・スティーラーも燃やしてしまいました。

また、唯先輩もレッドデーモンズの拳が命中して少し仰け反ったけど今度は倒れませんでした。

ホントにどうなってるんだろ?怪我とかはしてないけど。


―――――――――――――――――――――――――――


メタモルポット
Lv3 地属性 岩石族
ATK700 DEF600
効果・リバース:お互いの手札を全て捨てる。
その後、お互いはそれぞれ自分のデッキから
カードを5枚ドローする。



―――――――――――――――――――――――――――


そして私は手札にある1枚を墓地に捨てて、唯先輩はそのまま5枚デッキからカードを引いた。

唯先輩が笑顔になったのでどうやら良いカードが引けたみたいですね。


「そしてレッド・デーモンズ・ドラゴンの効果でレベル・スティーラーも消滅!デモン・メテオ!」


「これであずにゃんのターンも終わったし次の私のターンで」


「何勘違いしてるんですか。」


「ふへっ?」


「まだ私のバトルフェイズは終わってません!速攻魔法!光神化を発動します!」

「この効果により手札から天使族モンスターを1体特殊召喚します。アテナを攻撃表示で召喚!」

「光神化で召喚されたモンスターは攻撃力が半分になり、エンドフェイズに破壊されます。」


アテナATK2600→1300


―――――――――――――――――――――――――――


光神化
魔法・速攻
手札から天使族モンスター1体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力は半分になり、
エンドフェイズ時に破壊される。


―――――――――――――――――――――――――――


「そしてアテナでダイレクトアタックです!」


アテナに攻撃命令を指示するとアテナの持っていた槍?から光が溢れて唯先輩にダメージを与えました。


「私はバトルフェイズを終了して手札から2体目のフレイヤを召喚します。」

「そしてこの瞬間アテナの効果で600ダメージを唯先輩に与えます!」


「あうぅ〜〜。」


「さらにアテナの効果でフレイヤをリリースして墓地から堕天使スペルビアを特殊召喚します。」


―――――――――――――――――――――――――――


堕天使スペルビア
Lv8 闇属性 天使族
ATK2900 DEF2400
効果:このカードが墓地からの特殊召喚に成功した時、
自分の墓地に存在する「堕天使スペルビア」以外の
天使族モンスター1体を特殊召喚する事ができる。


―――――――――――――――――――――――――――


「本来はここでアテナの効果で終わりですけど一応スペルビアの効果が先に処理されます。」

「スペルビアが墓地からの特殊召喚に成功した時、「堕天使スペルビア」以外の墓地の天使族モンスターを特殊召喚出来ます!」

「私は、始めに召喚したアテナを特殊召喚して光神化で召喚しているアテナの効果により600ダメージを与えます!」


「最後です!さっき蘇ったアテナでスペルビアを選択して墓地に送り、フレイヤを蘇生させて2体のアテナの効果が適用されます!」


「合計は...1200ダメージです!」


「きゃ〜〜〜!」


合計で4回の閃光を浴びた唯先輩はその場に倒れてしまいました。

そんなわけで私、唯先輩に勝っちゃいました!



唯 LP5800→−1000 手札:5枚
―――――――――――――――――――――――――――
        D31◇◇◇◇◇EX14
        B10□□□□□F0

ターン4→5

        F0□□T□□B7   T:アスモトークン U:ディウストークン
        EX11◇◇ZY◇D32   Y:神の居城−ヴァルハラ Z:DNA移植手術
―――――――――――――――――――――――――――
梓 LP5300 手札:2枚



END?





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3rd後書き〜けいクロ〜


唯「...ちょっとあずにゃん。」


梓「な、なんですか唯先輩。」


唯「あのね、流石にやり過ぎだと思うんだよ。」


梓「あ!あの唯先輩!ソレは私じゃなくてユウさんに云って欲しいといいますか!?」


唯「そんなのは分かってるから後でユウちゃんはお仕置きだよ。」


〈アレ?私にも飛び火した!?〉


唯「まぁまぁ私も初心者にいきなり全力は如何かと思ったからデストロイヤーにしたけど、ドリルウォリアーって方法もあったんだよ?」


梓「あの、私が悪かったのは重々承知してるのでその今までに見た事のない程に冷たい眼を止めて下さい〜〜〜!何に影響されたんですか?!」


唯「特に影響されてないよ。しいて云うならとあるサイトさんだよ。」


〈私もあそこのサイトは大好きですね。...でも技術面では比べ物にならないですけど。〉


唯「まぁ、そんなことはどうでもいいからあずにゃん向こうでお話しだよ...」


梓「い!嫌でうわあぁ〜〜〜〜!」


憂「そして梓ちゃんはおねえちゃんにとてもきつくお説教されました。」


憂「ユウちゃん今日のキーワードは?」


〈今日のキーワードは『俺のターン!ドロー!モンスターカード!』です!〉


憂「それでは本日は平沢憂と」

〈作者のユウでした〜!〉

『お疲れ様でした〜!』


憂「拍手への感想・要望待ってます。よろしくお願いしますね。」


〈今回のおススメはゴールデンボンバーで『僕クエスト』です!〉


END

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