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The BasketBall Which Kuroko Plays
☆▲向いてくれないのなら 【1/31 黒子 テツヤ】














『テーツーヤーッ!!』

「何ですか、美那さん」

『……何でコッチ向かないのさ』

「……何か物凄く嫌な予感がしたので」




テツヤは時々心を読めるのか?とか後ろに目が付いてるんじゃないかー何て思うけど今更だ
まぁ後ろ向かなくてある意味正解、ある意味不正解

今私が右手に持っているのはパイ(投げる用)、そして左手に持っているのもパイ(食べる用)。
今日はテツヤの誕生日の為、サプライズだ


………彼女なのにそれはどうなんだと言う声は無視する事にする




『ねぁねぁテツヤってばー、こっち向こうよー』

「ご丁重にお断りします」

『うわぁ……今なら黄瀬ワンコのあの時の気持ちがよーく分かるー……』

「凄く前の話を持ってきましたね……」

『あれは印象的だったからねぇ〜、それよりテツヤー』

「お断りします」

『まだ何も言ってない!!』




もう何を言うか分かっていたので
っていうか最後まで言わせて!?
悲しい!悲しいよ!テツヤさん!!
しかも敬語っていうのがまた心にくるわけで……
まぁ、テツヤは元々敬語なんだけどさー……?


あ、いーこと思い付いた!




『テーツヤ!』

「何ですか、さっきっから僕は嫌だって……っ!?」




私は両手のパイを置いて後ろからソーッと近付き、テツヤの名を呼び軽い衝撃と共に背中に抱き付いた

やはり男の子なのか意外にも背中や肩幅が広く、お腹に回した手に触れたのはしなやかな筋肉だった
くっついて満足なのと倒れなかったのが嬉しくて私はテツヤの背中に頬擦りをした


だって、倒れられたら女子として色々失うしね……




『えへへ〜、テツヤ〜』

「ちょっ、いきなりなんなんですか!」

『テツヤが向いてくれないからくっつく事にしたの』

「だからって……」




テツヤはハァ……、と溜め息をついて私を見た
その表情は呆れと同時に仕方ないな、という感じだった

テツヤは体ごと私の方を向き、抱き締めてきた
そして額に軽くキスをした




『わぉ、テツ君だいたーん』

「からかってるんですか、それとも喧嘩売ってます?」

『半々かな!でも買わないでね?』

「さぁ……それはどうでしょう?」

『わぁ……黒くて良い笑顔!!』




死にたいんですか?

何て言葉を言ってくるけど、チラッと見えちゃったよ?
君の耳が赤い事
それはテツヤなりの照れ隠しなのかな?
私も耳が熱い気がしたが気のせいにしておこう


来年はちゃんと成功するサプライズを用意する事にしよう―――



















(テツヤ、かーわい♪)
(やっぱり、売ってません?喜んで買いますけど?)
(ちょっ、ジョーダン……っ!)
(冗談かは、僕が判断します)
(ウソんっ!?)
(さぁ?どうでしょうね?)


















―――――――
黒子っち、ハピバ!


再編集150326



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あきゅろす。
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