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The BasketBall Which Kuroko Plays
▲告白現場と嫉妬と 【赤司 征十郎】
 
――え、
 
貴方は今、何を…?
 
 
私は課題を忘れたと言い、友達に先に帰ってもらった、今思えば忘れたのなんかほっとけば良かったのかもしれない。
 
私は好きな人が、居る。帝光中学バスケットボール部、主将、赤司 征十郎――
絶対に叶わない、想い人。
 
その人が教室に居た。こう言うとクラスが一緒だから不思議な点は無いが、1人じゃ無かった。――女子が居た、私は告白の場所に居合わせてしまった、見たところ最悪な事に両者とも両想いのようだった。
何故なら、抱き合って居たのだから――
 
この場を早く去りたい、そう思っても足が床に縫い付けられたように、動かない。
これ以上聞きたくない、見たくない、そう思ってはいるのに体がいうことを聞かない。
 

「――あの、どうしたんですか?」
 
『っ!?て、テツヤか…』
 
「驚かせてしまったらスミマセン。あの…、どうかしたんですか?美那さん」
 
『……あれ、だ、よ』
 
「…!こっち、来て下さい」
 
『っ!!…テツヤ!?』

 
私はいきなりテツヤに引っ張られて走る事になってしまった。テツヤの目的地は体育館、着いたらテツヤは大輝や涼太達の所に行き、何かを話してるようだった。話が終わったようでテツヤ達が私の所に来た。

 
凉莉っちぃぃいぃっ!!」

 
と、大型犬が飛んできたので私はとっさに避けて、顔面から地面に着地。モデルなのに…涼太は何か残念だ。
 

「避けるなんて、酷く無いっスか!?」
 

「オレ一様モデル!!」などとキャンキャン吠えていた、つか、"一様"なんだ……

 
「相変わらず、ちっせーなお前」
 
『因みに聞くが、何がかなぁ、大輝?』
 
「背と胸」
 
『ふっざけんなクソヤロウ!!そーゆう事は、オブラートに包みやがれ!真っ黒黒峰!?』
 
「誰が真っ黒黒峰だ!?アァンッ!?」
 
『テメーだバカ野郎!!バーカ、バーカ!!』
 
「んのヤロォ…、女でも絞めるぞ!?」
 
「青峰、女子を絞めるのは最低なのだよ」
 
「峰ちん、大人気な〜い」
 
「青峰君、緑間君に言われたら終わりです」
 
「どうゆう意味なのだよ!」
 
「「「「そのまんま」」」」
 
「……確かにそうか」
 
「何なのだよ!?一体!!」
 
『ふふっ、真太郎はウトイからね?』
 
「あー、確かに」
 

ギャイギャイギャイ

 
「良かったっスね、黒子っち!!」
 
「はい、楽しそうで良かったです」
 
「でも、此処に居たら赤司っち帰ってくるっスよ?」
 
「大丈夫です、青峰君達に言ってあります。黄瀬君にも今から言いますから――」
 

黒子はそう言うと黄瀬に話した。聞いている黄瀬は青くなって、「メニュー倍にされそうっスね…、でも」と少し楽しそうに、

 
「面白そーっスね?」
 
「でしょう?」
 

「来たっスよ」と目線の先には、赤司。
そう言うと、黄瀬は美那に抱き付いた。

 
『ちょっ!?涼太、重い!』
 
「めっちゃ抱き心地良いっス〜」
 
『変態か、アンタ。あ、変態か』
 
「ヒドッ!?」
 
凉ちんおいで〜」
 
『んー?なぁに、敦』
 
凉ちん、あ〜ん」
 
『あー…?』
 
「かわい〜、餌付けてるみたいだね〜?」
 
『人を鳥扱いすんな、でも、…ありがと』
 

ほんわかしたムードが漂った。
そんな中、青峰と緑間が黒子に、


 
「視線が怖いのだよ…!」
 
「オレら殺されそーだな、テツ?」
 
「でも、それが分かっていて協力してくれているじゃないですか?」
 
「まぁ、正直アイツのあんな顔は見たく無いのだよ。」
 
「「ツンデレが」」


-赤司side-

え?何なのあれ、何でアイツらが美那の回りに居て、ベタベタしてるわけ?何か物凄くムカつくんだけど。
アイツらメニュー何倍にしてやろうかな……


「何、あれ…」


美那も凄く楽しそうだし、ていうか、テツヤ此方に気付いてるよね?あ、今口角上がった
絶対に僕の反応面白がってるよね?
敦は餌付けみたいにお菓子あげてるし、大輝は何か凄くベタベタしてるし、涼太は抱き付くし、真太郎はいつになく優しい顔してるし、テツヤは絶対に僕の事気付いててわざと美那に滅多に見せない笑顔向けるし、何、あれ
嫌がらせなわけ?
覚えてろよ、アイツら。


「……ムカつくなぁ」


―――――……

『ツンデレーッ!!』


あー、楽しい!!さっきの事なんて忘れてこの中の誰かを好きになろうかな?


「美那さん?」

『あーあ、私テツヤの事好きになれば良かったカモ』

「今からでも遅くありませんよ?僕にしませんか?」

『いや、冗談だ――っ!?』


何か物凄く強い力に引っ張られたと思って後ろを見たら征十郎が居た。凄く機嫌が悪いようだ。


『あか、し…?』


その呼び方が気にらなかったのか眉を潜め、テツヤ達に「お前ら今日の練習五倍な」と言い私の腕を引っ張り歩き出した。後ろを見れば、テツヤ達は安心したような表情を浮かべて微笑んでいた。え?何で!?地獄落ちて来いって!?

連れてこられたのは、空き教室で征十郎の顔がドアップで手が顔の横にある状態、まぁいわゆる壁ドン状態な訳で――


「ねぇ、何でさっきアイツらに囲まれてたわけ?後、何で苗字で呼んだわけ?」

『そんなの別に良いじゃん、皆仲が良いんだから…。それに、別に名前で呼ばなくたって、良いでしょ?カレカノじゃ、無いんだし…』

ヤバい、自分で墓穴掘ってどーすんだよアタシ!!ヤバッ、泣きそっ…!


「じゃあ、絶対に呼ばせる事実を作ってあげるよ」


そう言うと目の前に征十郎の顔のドアップ、唇に温かくて柔らかい感触、え、今、キスした!?


「僕は美那の事、好きだよ」

『えぇ!?赤司が、私の事、す、き…?』

「信じらんないんだったら、もう一回してあげるよ」


そう言うと征十郎はまたキスをしてきた。さっきとは比べ物にならない位の深い、キス。


『ん…ふっ…んんっ!』


名残惜しそうにリップ音を立てて征十郎は離れて、クスリと笑うと


「…ん、エロイ顔」

『せっ、じゅ、ろ…』

「やっと、名前で呼んだね」


と満足そうに笑って、返事と言われてしまい私は下に俯いてしまった。多分、いや絶対に今、顔が赤いだろう。


「返事は?」

『私も…、好き、です…!』


イイコ、と言われ、額に口付けられて抱き締められた。

私達は暫くこのままで居た。少しでも幸せに浸って居たいから――














(遅いですね)

(あぁ、遅いのだよ)

(赤司の事だからそのまんま喰っちまってるんじゃねーの?)

(赤ちんなら、ありえるね〜)

(えぇ!?ヤバいっスよそれ〜っ!!無事で居てくださいっス…っ!)

((((いや、取り敢えず無事な事は絶対に無いと思う))))



―――――……
-END-


****

赤司君が抱き締めてた女子は赤司君に告白してダメだったので、

「じゃぁ最後に、抱き締めて!」

って事で赤司君が渋々了承して抱き締めた所に美那様が運悪く居合わせちゃって、目撃!みたいな感じです♪

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あきゅろす。
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