[携帯モード] [URL送信]

Dangan ronpa Series
▼女子より女子っぽい 【苗木 誠】















「お、七海」

「あ、日向クンいいところにきたね。これ前から欲しいって言ってなかったっけ?」

「え、良いのか!?」

「うん、あげるよ」

「ありがとうな、七海!」




ピョコピョコ




「苗木クン」

「どうしたの霧切さん」

「この、資料なのだけれどココ間違ってるわ」

「え!?本当に?教えてくれてありがとう」

「別に。大したことじゃないわ」




シュン……ピンッ!




『……』

「どうしたの、モニターと苗木見比べて」

『いやぁ……、二人のアンテナは生きてるのかなぁって』

「は?紫嶋ちゃんどうしたの!?」

『いや、日向クンと苗木クンの頭を見てみ?』

「苗木と日向の頭?」












私がそういうと葵ちゃんはモニターに映る日向クンとすぐ近くに居る苗木クンの頭を見比べた

見てもらえれば私がどういう意味であの言葉を言ったのかお分かりいただけるだろう




てか、苗木クンは私の彼氏なわけだけどこんなこと思ってて良いのかなぁ……なんて?


葵ちゃんは数秒ポカンとしてからすぐに新しい玩具を与えられた子供のようにキラキラと輝きだした












「え、何あれ!どうなってるの!?」

『ね?言った通りでしょ?』

「二人の髪の毛って実は本人とは別に生きてるの!?」

『それは無いと思うなぁ……』

「なんか、何か何か凄く触りたい!てか、じゃれてみたいよ!」

『じゃれるって……、それじゃあ猫みたいになっちゃうよ?』

「もう、それでもいいかも!」

『良くない、良くないよ葵ちゃん!』











興奮して何かやらかしそうな葵ちゃんを抑えた

今気付いたけど、葵ちゃんの髪も同じように感情を表すように動いていた


わあー、アンテナ沢山居るなぁ……


そう思いながら私はモニターに目を向けボーッと眺めていた











『ふふっ、可愛いなぁ……』

「誰が?」

『勿論、日向ク……ナエギクン』

「固まってどうしたの?」

『イツカラソコニ……?』

「さっきだよ」

『あの、私の発言は……?』

「あぁ、日向クン?」

『……私、ちょっと用事が……』









何かヤバイ感じの雰囲気になってきたので私は逃げようとした。が、苗木クンに腕を素早く捕まれて逃げられなかった

……痛い、痛いです苗木クン
お願いだから天使の笑顔で腕を握る力を強めないで頂きたい












「仕事は全部終わってるでしょ?だからモニターをずっと眺めてたんじゃないの?」

『い、いや、やり残したのがあった気が……』

「大丈夫だよ、今日のノルマが全部終わってるの確認したから」











ニッコリと笑ってそう告げてきた
苗木クン腕痛いです、血が止まります!


さいでっか……
というより何故人の仕事をこの人は把握をしているのだろうか
それぞれにしか分からないからわざわざ聞いてきたか提出したのを確認したのだろうか
…………それが、本当だったらよくやりますな













「何か失礼な事考えてない?」

『滅相もございません、そんな事考えるわけ無いじゃないですか』

「それは違うよ?」

『……えーっと、何がでしょうか?』

「嘘をついちゃダメだよ、ノアは何か後ろめたい事や嘘をつくとき敬語になるでしょ」

『わあ、よく見てるー』

「そりゃあ、学園生活からずっと付き合ってる訳だし分からない方が可笑しいんじゃないかな?」

『確かにそうでした……』












そりゃあ、ずっと一緒に居ればお互いの癖とか特徴が分かるはずだ
そんな簡単な事が分からなかった私って……!


……お願いだからその哀れむような視線を止めてください




そんな事を思っていたらモニターから叫び声が聞こえて跳び跳ねてしまった
驚いてモニター画面を見ると……











『え……』

「どうしたらこういう経緯に至ったんだろうね……」

『……さぁ…?』











私達が声を失うのも当然だった

何故なら画面の向こう側で狛枝クンが日向クンの事を押し倒していたのである
そして他の皆はそれを取り囲んで心配したり面白がったりしていた。


ちなみに日向クンの顔はうっすらと朱に染まってました
可愛いけど、何故男に押し倒されて頬を染めた?
まさかの日向クンってそっちの趣味の人……!?













「はぁ……、ノア見すぎ」

『はっ!しまった、つい……』

「後、頭の中で思ってる事は絶対違うから。日向クンの変わりに否定しておくよ」

『え!?何も思ってないよ!』

「どうせ頬を染めてるからそっちの趣味の人だと思ったんじゃないの?」

『何で分かったの!?……じゃないよ!自分から言っちゃったよ!』

「やっぱり……、彼の名誉の為にも否定をしておくよ」

『それを論破しては……』

「ダ・メ」

『ですよねー……』










くそぅ、ガードが緩そうで固いぜ私の彼氏
やっぱ同じように可愛いってよく言われるからそういう風に誤解されそうな人を守りたく(?)なるのかな


苗木クンはやっぱり何か不機嫌そうだし……
うぅ……、忘れてたけど腕捕まれたままなんだよね
まぁ、力は普通で全然痛く無いんだけどね?












「……やっぱりカッコいいもんね」

『え?』

「背も高いし気遣いも出来るしカッコいいし背も高いし……」

『苗木クン、背が高い二回言ったよ』

「……とにかく、やっぱり日向クンみたいな人の方が良いの?」

『苗木クン、嫉妬?それとも不安なの?』

「えっ!?」

『苗木クン苗木クン。私の好きなタイプを教えてあげよう』

「う、うん……」

『まず、背は私と変わらないか少し高いくらいで私はカッコいい系より可愛い系の方が好き。そしてこんな私の近くに居てくれる苗木誠という人物がタイプ、分かった?』

「え、と……タイプだよね?」

『そう、タイプ』

「何か告白みたいな事が聞こえたんだけど……」

『そういったんだもん、苗木クンは私の好み超ドストライク。性格も声も容姿も全て好き。だから苗木誠という人物がタイプの私にとって日向クンは真逆です』

「あり、がとう」

『苗木クン、顔真っ赤!可愛い……』

「わぁああああっ、見ないでっ!」

『嫉妬は嬉しいよ、ありがとう。でも不安にさせてゴメン』

「もう、これ以上顔が熱くなるような事言わないで……」












理由が分かった私はズバズバと言い、いつの間にか形勢が逆転していた
苗木クンは顔から火が出るんじゃないかって位に真っ赤で心なしか頭から湯気が出てる気がする
対して私は余裕で微笑みながら暖かいであろう目で苗木クンを見ていた


そんな視線に耐えられなくなったのか苗木クンに腕を引かれ抱き締められた
私も暫く仕事で触れられなかった体温に身を委ね、暫く抱きしめあったままでいた
















(そういえば何で可愛いって言ったのに嫉妬したの?)
(……言われるのは嫌だけど好きな人が自分じゃない人にそういうのを向けて言うのは嫌だったんだよ)
(…………可愛いな、おい)

















―――――――――…………

アンテーナ!
本当に色々動きますよね、論破キャラのアンテナ
見てて面白い(笑

後、日向クンごめんなさい
ある意味一番の被害者



130912





[*前へ][次へ#]

6/8ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!