Uta No☆Purinsusama♪
♪★特別製激甘ケーキ 【1/23 カミュ】
『カーミューミュー!』
「……」
『あれ、無視?無視なの?』
「………」
『わ、カミュミュひどーい!!』
「………〜〜っうるさいぞっ!貴様は静かに出来んのか!!」
『出来ないよ?』
カミュミュったら、やっと喋ってくれたと思ったら第一声がそれなんですか?
もう少し違うこと言おーよー
それにカミュミュってば分かってないなー……
私が静かにするっていうのは、鮫やマグロが泳ぐのを止めるって事なんだからね!?
ウサギが寂しいと死んじゃうって言われてるのと同じなんだからね!?
……アレ、何か違う?
『とにかくカミュミュは分かってない!』
「お前の事など分かりたくもないわ」
『アレックスは分かってくれるのになー』
「勝手に名前を変えるな!アレキサンダーだっ!!……ふん、分かるわけなかろう」
『長いから短縮したの!大丈夫、両方ともアレックスも分かってるから』
「ハッ、貴様が勝手に思い込んでいるだけだろうが」
『あれ〜?もしかしてカミュ様ともあろうお方が、私なんぞ愚民の考えてる事が分からぬと?そんなはずはありませんよね〜?』
「っは!?貴様……何を言って…」
『動物に分かることが貴方様に分からないはずがない、でしょう?』
「っ当たり前だろう!」
『ですよね〜?因みに分からなかったら動物以下ですよ?』
「うるさいぞ、愚民!!」
わー、カミュミュってばカッコいいー(棒読み)
ウププ、必死になってますなぁ
どんだけ動物と私達以下がヤなんですか、この人
でもいーじゃん、アレックスだよ?
それを否定するって事はアレックスを否定するのと同じなんだよ?
そこんとこ、分かってるか純粋に心配だわ……
『じゃあ、私が思ってる事を当ててみてくーださい!』
「……っ!……良いだろう、貴様が今思ってる事は―――
甘いモノを食べたい、だろう!
………カミュさんカミュさん、貴方をぶっ叩いて良いですか?
何だそりゃ、それは今の貴方の望みじゃないですか!
……まぁ、ありますケド
……………ケーキ
『はぁ……分かりました。今から持ってくるんで待ってて下さいませー……』
「なっ、俺が食べたいなどとはいっておらんぞ!」
『はいはい。相手の心中当てるのに自分の心中言ってどーするんですか、伯爵殿?』
「だから、言ってないと言っておるだろうがァアアアアッ!!」
私は大声で照れ隠しのように叫ぶ、赤い顔の伯爵殿を見て笑いが込み上げた、のを押さえながら仰せのモノを持ってお決まりのセリフを言った
『はい、仰せのモノをお持ちしましたよー。ハッピーバースデー!カミュミュ!!』
「っ!?」
わーお、カミュミュ目が真ん丸だー♪
驚きすぎでしょ、パートナーの誕生日位覚えてますって
ケーキは私が手作りしたものだ。
激甘甘甘党のカミュミュの為に砂糖とシロップ、生クリームをどれだけ使ったか…………
普通はあんなに使わないって!
ケーキの見た目がヒドイ事にならないように頑張ったものだ
ただクリームは絶対にジャリジャリしてるね、うん
で、イチゴには練乳ぶっかけて……
コッチも何本使ったんだろー……
取り敢えず、見てるだけで糖尿病になりそう……
「コレは……お前が作ったのか…?」
『そーだよ、カミュミュの好みにすっっっごく合わせて頑張った私のある意味の力作(?)だよ!』
「ほぅ……お前がどうしてもと言うなら食べてやらんこともないか」
言葉とは裏腹に手にはどっから取り出したのか分からない、ナイフとフォーク。ご丁寧にエプロンも装着していた
そして仕事以外では滅多に表情を変えないカミュが嬉しそうに笑っている
と、言っても普通の人が見たらあまり分からない位の変化だが、私は長い付き合いだからそれ位の微妙な変化も分かるのだ
カミュはケーキを切り取り、一口パクリ、と食べた
まぁ、食べ方もお上品だことで……
「ほぅ…、本当に貴様一人で作ったのか?」
『あったりまえでしょ?カミュの激甘甘甘党を理解出来て作れるのは私だけだと思うよ!』
「別に威張る事でもなかろうが」
『いいや、これは威張れる事だね!』
そうなのか?
と、ケーキを頬張りながら少し首を傾げた
………貴方は可愛い子供ですか!?
可愛いじゃないですか!!
大の大人が何やってんですか!
犯罪級ですよ、"襲われたい"か"拐われたい"んですか!?←
「……オイ、何をそこでニヤニヤして俺の方を怪しい目で見るんだ」
『、えっ!?やややヤだなぁ、カミュミュってばぁ』
「………声が上擦っているぞ、愚民」
『もー、カミュミュってばいつになったらその呼び方直るのー?』
「そんなものは永遠に来ない」
『えー………カミュミュが反抗期ー……私は一回で良いから普通に名前で呼んでほーしーいー!』
「貴様は駄々っ子か、いい大人が何をして……いや大人ではなく子供か」
『ヒドッ!………もうカミュミュに特製のあっまーいスイーツ作ってあげないよ?』
「なっ…!」
『アレ、作れるのは私だけなのにねー?』
「っ貴様…!」
『ざーんねん、もうアレ作る機会ないんだー私、結構楽しかったんだけどなー?』
「……っ……!」
『え?何?聞こえないのでもう一回大きな声で、』
お願いしまーす
その言葉が掻き消された
正確にはその発信源を塞がれた
『……っんん…』
「……っは………鈴歌、これで良いのだろう…?」
『え……えぇえぇぇぇっ!?』
「騒がしいぞ、鈴歌」
『あ、ごめんなさい……っじゃくて!え、何いきなり素直?デレ期?デレ期なの?』
「呼べと言ったのは貴様だろう」
『でも、こんな素直に言ってくれるとは……』
正直微塵も思いませんでした
カミュミュにペコリ、と心の中で頭を下げながら謝った
"心の中で"ね?
「まぁ、こうして呼ぶのも良いだろう。俺の気が向いた時にでも呼んでやろう」
『是非お願いしますっ!!』
誕生日を祝うはずが何かこうなっちゃったけど……
まぁ、いっか♪
カミュミュも嬉しそう(?)だし!
(おい愚民、紅茶を淹れてこい)
(はーい)
((あらら、もう戻っちゃった))
(ん…、お前が淹れたものはなかなかいいものだ。これからはお前に頼むとしよう、分かったか?鈴歌)
((ホントに気まぐれだーっ!!))
―――――――
遅くなってスイマセンッ!!
カミュ、ハピバ!
再編集150326
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